みすず書房

ジョン・M・シング

John Millington Synge

1871-1909。ダブリン郊外のプロテスタントの家系に生まれる。同市のトリニティ・カレッジを卒業後、ドイツ、イタリア、フランスなどを転々としながら文学や音楽を学ぶ。その後、パリで出会ったW・B・イェイツのすすめでアラン諸島に赴き、『アラン島』(1907年)を著わしたほか、島での取材や体験をモチーフにつかった戯曲 『谷間の蔭』(1903年)、『海へ騎りゆく者たち』(1904年)、『聖者の泉』(1905年)『西の国の伊達男』(1907年)などを上演、アイルランドの文芸復興に大きく寄与した。死後上演された作品に、同じくアラン島で聞いた伝説に着想をえた『悲しみのデアドラ』(1910年)がある。