みすず書房

ピエール・ナヴィル

Pierre Naville

1903年パリに生まれる。著述家・政治活動家。前衛的な雑誌『硬い卵』に参加した後、1924年発足直後のシュールレアリスム運動に身を投じ、バンジャマン・ペレと共に『シュールレアリスム革命』誌の創刊号から第三号までを共同編集。1926年には『革命と知識人』を執筆して重要な問題提起を行ない、マルクス主義に転ずる。この後もシュールレアリスムと接触を保ちつつ、コミュニズム運動に挺身し、雑誌『クラルテ』を通して両者を架橋せんと試みる。1928年、ヴィクトール・セルジュの『ロシア革命元年』をめぐってブルトンと応酬、以後ナヴィルはシュールレアリスム運動から離れ、反スターリン=トロツキストとして第四インターのフランス支部創設にかかわる。両次大戦間の激しい政治活動を経て、戦後は労働社会学・社会主義の理論家として多数の著作を発表。著作に『生けるトロツキー』(1962、邦訳現代思潮社)『新レヴィアタン』全6巻(1957-75)『超現実の時代』(1977、邦訳みすず書房)などがある。