みすず書房

カール・フォスラー

Karl Vossler

1872年、シュトゥットガルト近郊のホーエンハイムに生れる。シュトラスブルク大学でロマン語を学び、1902年ハイデルベルク大学講師(イタリア語)、1909年ヴュルツプルク大学教授(ロマン語)、1911年ミュンヘン大学教授、1926-27年同大学総長、ナチ時代は圧迫を蒙ったが、1946-47年ふたたび同大学総長として、大学の物質的・精神的再建につとめる。1949年歿。業績は、言語哲学とロマン文学史の二つの領域に分けられる。言語哲学としては、クローチェ美学の影響を受け言語美学の基をひらいた『言語美学』(1904)のほか、『言語発達に映じたフランスの文化』(1913)『言語哲学論文集』(1923)『言語における精神と文化』(1925)。ロマン文学史としては、『イタリア文学史』(1900)『神曲:発達史と説明』全2巻(1907-10)『ラ・フォンテーヌとその寓話作品』(1919)『宗教的詩人としてのダンテ』(1921)『ラシーヌ』(1926)『ローペ・デ・ベーガとその時代』(1932)『スペインとヨーロッパ』(1950)ほかがある。