みすず書房

マルカム・カウリー

Malcolm Cowley

「ロスト・ジェネレーション」を代表するアメリカの批評家、詩人。 1898年ペンシルヴェニア州ピッツバーグ生まれ。ハーヴァード大学在学中に第一次世界大戦に従軍。戦後、グリニッジ・ヴィレッジやパリでボヘミアン生活を送った。この時期を含む1920年代を描いた自伝的クロニクルExile’s Return(1934、改訂版1951、『ロスト・ジェネレーション』吉田朋正他訳、2008)が批評家としての最初の主要著作である。1929年から1944年までの15年間The New Republic誌の編者を務め、左翼的立場からさまざまな論争に直接・間接に関わる。第二次大戦後もThe Literary Situation (1954), Think Back on Us (1967)など多くの評論を発表、晩年に至ってもThe Dream of the Golden Mountains: Remembering the 1930s (1980)やThe View from 80(『八十路から眺めれば』小笠原豊樹訳、草思社、1999)など旺盛な執筆活動を行う。Portable Faulkner (1946)をはじめ多くのアンソロジーや選集の編者としても知られ、1989年に亡くなるまで20世紀の文学・芸術の「生き証人」として活躍した。