みすず書房

原田英代

はらだ・ひでよ

山口県防府市生まれ。東京藝術大学ピアノ科、同大学院で松浦豊明氏に師事した後、渡欧。シュトゥットガルト国立音楽大学、ウィーン国立音楽大学に学び、その後モスクワ音楽院の名匠ヴィクトル・メルジャーノフ教授の愛弟子として研鑽を積む。1984年ジュネーヴ国際音楽コンクール最高位、91年シューベルト国際ピアノコンクール第1位、ウィーン現代音楽コンクール第2位。93年モスクワにおける第1回ラフマニノフ国際ピアノコンクールで旧西側参加者の中で唯一入賞を果たす。ドイツを拠点に活躍し、スイス・ロマンド管、WDRケルン放響、南西ドイツフィル、NHK響、読売日響、日本フィル、新日本フィル等、世界のオーケストラと共演するほか、主要な音楽祭にも数多く出演している。2007年よりドイツを代表する俳優との朗読付きコンサートを開催。ドイツのレーベルAUDITE(アウディーテ)よりグリーグ、チャイコフスキー、ラフマニノフ、シューマン、シューベルトのCDをリリース。
国内では1999年第5回エネルギア音楽賞、2001年山口県芸術文化振興奨励賞を受賞。01年より05年まで「秋吉台音楽ゼミナール」の音楽監督を務めた。03-10年、10回にわたるシューベルト・チクルス(連続演奏会)を開催、ピアノソロ、室内楽、歌曲と幅広いジャンルの作品演奏を展開し、ボロディン弦楽四重奏団、ローマン・トレーケル(バリトン)らと共演した。2012年から連続演奏会『作曲家の絆』を行っている。
著書『ロシア・ピアニズムの贈り物』(みすず書房、2014)。