「みすず書房」ページ内リンク

  1. 「メインメニュー」へ移動
  2. 「みすず書房の本の検索メニュー」へ移動
  3. 「本文」へ移動
  4. 「サイト利用ガイド」へ移動



我と汝・対話

ICH UND DU/ZWIESPRACHE


「我と汝」は1923年に世におくり出されてから、ますます多くの領域の多くの人々によって読まれている。著者の第一の主著であり、これは生涯に一度かぎり恵まれるような特殊な精神的昂揚と集中から生まれたものである。

この書物の表現は、思想の書物としては破格のものであり、しばしば冒険的で大胆である。一見「数学の定理」のような文章で書かれ、しかし奇襲的に問題の核心のなかに読者をひきこむ冒頭の部分。各所に不意に現われる問答。散文詩にも似た形象的表現。冷徹な観想や考察をふと破ってあふれ出る頓呼。短い神話的なエピソードのみによって成っている一節。個人的な体験の導入。読者への直接の語りかけ、問いかけ。ある部分では極度に簡潔な、ある部分では曲折しつつ延々とつづく文章。そしてブーバーは綿密な分析や論証よりも、直接的な提示ないしは暗示的な喚起のほうを選んでいる。しかし、形式的な変化に富み、叙述の飛躍的な転換を多くはらみ、ダイナミックな思想展開を通して、著者の精神、さらに著者の人格のつよい現存性に読者は触れることができる。

詩と哲学のみごとな結合であり、言語の重みのある美しさとここに盛られた生の真実が、訳者の縷骨の文によって、読む人の心にひしひしと伝えられるであろう。


「我と汝・対話」の著訳者:

マルティン・ブーバー
Martin Buber
1878年、ウィーンに生まれる。3歳の時から幼少年時代を主として、ガリチア(ポーランド)の祖父ザロモン・ブーバーの家に住み、のちウィーン、チューリヒ、ベルリンなどで哲学や芸術史を研究し、1904年に論文『個体化の問題の歴史について(クザーヌスとベーメ)』で学位を取得。学生時代にはシオニズムの運動にも参加したが、政治的シオニズムとは異なる立場からユダヤ文化のために尽力するに至り、1916年から24年までは雑誌「ユダヤ人」を編集する。1923年には主著『我と汝』を出版。またこの年から33年まではフランクフルト大学で宗教学とユダヤ教倫理を講ずる。38年、ドイツを去り、イスラエルに住み、51年までヘブライ大学の教授を務める。著作は邦訳されて『ブーバー著作集』(全10巻、みすず書房)に収められたもの以外にも重要なものが多く、旧約聖書のドイツ語への新訳も高く評価されている。
※ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。
田口義弘
たぐち・よしひろ
1933年平壌に生まれる、京都大学文学部ドイツ文学科卒業。京都大学名誉教授。著書 リルケ全集5『リルケ「オルフォイスヘのソネット」』(河出書房新社、1991)、詩集『遠日点』(小沢書店、1999)ほか。訳書 ブーバー『ゴグとマゴグ』(共訳、みすず書房、1970)、ブーバー編『忘我の告白』(法政大学出版局、1994)、リルケ全集7『エッセイ・小品集』(河出書房新社、1990)、フェッター『楽長バッハ』(白水社、1979)、カロッサ全集2『幼年時代/序曲』(臨川書店、1996)、『カロッサ詩集』(小沢書店、1999)。
※ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。

この本の関連書


「我と汝・対話」の画像:

我と汝・対話

「我と汝・対話」の書籍情報:

四六判 タテ188mm×ヨコ128mm/288頁
定価 2,940円(本体2,800円)
ISBN 4-622-00438-0 C1010
1978年10月25日発行

この本を購入する

<在庫僅少です>
お問い合わせください