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攻撃

悪の自然誌

DAS SOGENANNTE BOSE


本書は、比較行動学の立場から脊椎動物における《攻撃本能》といわれるものに新しい角度から光を当て、世界中に大きな反響をまき起こした。

さんご礁を中心とした美しい世界で展開される色とりどりの魚たちの激しい種内闘争のスケッチから筆を起こし、さまざまの典型的な攻撃的行動を観察し、同一種族間に行なわれる攻撃は、それ自体としては決して《悪》ではなく、種を維持する働きをもっていることを示す。つづいて本能の生理学一般、特に攻撃本能の生理学について詳細な考察を行ない、さらに攻撃本能が儀式化される過程を興味深い実例によって述べる。最後に、種が変化するにつれて、攻撃を無害なものとするためにどのような仕組みが《編みだされ》てきたか、儀式はここでどのような役割をひき受けるか、またこうして生まれた行動様式が、《文明をもつ》人間の行動様式とどれほどよく似ているかが、実例を通して具体的に示される。そしてたとえば、ひとりの生物学者が火星から人類をみたらこうもあろうかというふうに、人類の置かれている現在の状況が客観的に描かれるのである。

[1970年初版発行(みすず科学ライブラリー)]


目次


まえがき
第1章 海の序章
第2章 研究室での続き
第3章 悪の役割
第4章 攻撃の自発性
第5章 習慣、儀式、魔法
第6章 本能の大議会
第7章 道徳類似の行動様式
第8章 無名の群れ
第9章 愛なき社会
第10章 ネズミたち
第11章 連帯のきずな
第12章 けんそんのすすめ
第13章 この人を見よ
第14章 希望の糸

訳者あとがき


著訳者略歴

コンラート・ローレンツ
Konrad Lorenz

1903年ウィーンに生まれる。父はウィーン大学医学部教授。コンラートもウィーン大学で医学・哲学・動物学を学び、ウィーン大学解剖学助手となる。 ...続きを読む »

※ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。
日高敏隆
ひだか・としたか

1930年東京に生まれる。東京大学理学部動物学科卒業。東京農工大学教授。京都大学教授、滋賀県立大学学長を経て、現在、総合地球環境学研究所所長。 ...続きを読む »

※ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。
久保和彦
くぼ・かずひこ

1928年ソウルに生れる。東京大学大学院生物系研究科(動物学)、東京大学大学院人文科学研究科(独語独文学)修了。元千葉大学教授(ドイツ文学)。1989年歿。 ...続きを読む »

※ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。

書評情報

筒井康隆(作家)
<2010年4月18(日):朝日新聞>
<2011年7月24日(日):毎日新聞>

この本の関連書


「攻撃」の画像:

攻撃

「攻撃」の書籍情報:

四六判 タテ188mm×ヨコ128mm/392頁
定価 4,104円(本体3,800円)
ISBN 4-622-01599-4 C0045
1985年4月30日発行

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