みすず書房

政治論集 1

GESAMMELTE POLITISCHE SCHRIFTEN

判型 A5判
頁数 344頁
定価 5,500円 (本体:5,000円)
ISBN 978-4-622-01762-2
Cコード C3031
発行日 1982年10月5日
備考 在庫僅少
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政治論集 1

本書は、カエサル、クロムウェル、ビスマルクにならぶ政治家の資質をもつ(カール・ヤスパース)と評されたヴェーバーの大著である。
ビスマルク後の第2帝政、そして第1次世界大戦をへてヴァイマル共和国の成立へと至る時代は、ヴェーバーがその生を証しする場にほかならなかった。彼の政治に対するあつい関心と冷徹な分析は、数多くの論稿を生み出した。この『政治論集』には、政治をめぐる論説や講演のほとんどすべて(33篇)が収録され、そのうちには日本語版独自の6篇も含まれる。ヴェーバー没後半世紀をへて、余人の及ばぬ鋭い考察は、いよいよその学問的・実践的意義を増しているといえよう。  「わが国民の政治的思考を訓練するための水源として、これら論策には、いつまでも生き生きとした力が秘められていよう。なぜならそれらは、ドイツの政治にとって達成可能なもの、必要なものへの判断力を一度として失うことのなかった、明敏な思索家の冷徹な頭脳の産物」だからである。(本書へのマリアンネ・ヴェーバーの序文より)

目次

はしがき (中村貞二・山田高生)
マックス・ヴェーバー『政治論集』第一版(1921年)への序文 (マリアンネ・ヴェーバー)
マックス・ヴェーバーとその現在 (テーオドーア・ホイス)

国民国家と経済政策
国民的=社会的な政党の結成にあたって
『アルゲマイネ・ツァイトゥング(ミュンヒェン)』紙の艦隊アンケートに答える
私的大経営における労働関係によせて
カルテルと国家の関係によせて
都市の制度と行政組織によせて
市町村の経済的事業によせて
国民経済の生産性によせて
社会政策における進歩によせて
ビスマルクの外交政策と現代
講和問題によせて
二つの律法のはざま
潜水艦作戦の強化
ヨーロッパ列強とドイツ
ドイツの対外政策とプロイセンの国内政策
選挙権にかんする帝国の緊急法
ドイツの宰相危機の教訓
帝国憲法第九条の改正
第七次のドイツの戦時公債
祖国と祖国党
バイエルンと帝国の議会主義化
『帝国憲法のなかのビスマルクの遺産』
ドイツにおける選挙法と民主主義
国内情勢と対外政治