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印刷革命

THE PRINTING REVOLUTION IN EARLY MODERN EUROPE


印刷術の出現は、文字の発明以来のコミュニケーション革命である。印刷術は、手書きよりも早く、美しく、同一の書物を大量に作ることを可能にし、書物の保存力も増大した。しかし、この新技術の真に重大な影響は、実際的効用、民衆の読み書き能力の普及のみならず、人間の意識、精神活動そのものを変えてしまったことにある。
印刷術は、ルネサンスの古典復活を促がし、また印刷された各国語訳聖書は、宗教改革の舞台を設定した。近代初期ヨーロッパの広がりゆく文芸共和国、学問の王国にあっては、偉大な印刷者たち、グーテンベルクをはじめ、イタリアのマヌティウス、オランダのプランタン、フランスのエティエンヌ等に出会う。コペルニクス、ガリレイの〈天才の世紀〉の知的環境に、彼らの印刷工房から生まれた書物を欠かすことはできない。中世から近代へ、この歴史的転換に、印刷術は大いなる役割を演じたのである。
アイゼンステイン女史は、印刷術を軸として展開する文化の変容を描いた。豊富な図版をともなったテクストは、活字文化の起原を探求し、20世紀のメディア革命の理解にも深い示唆を与えるであろう。


目次


まえがき

第1部 西洋における印刷文化の出現
1 認められざる革命
2 最初の移行を定義する
3 印刷文化の特色
4 広がりゆく文芸共和国
第2部 他の文化的展開との関わり
5 永遠のルネサンス――古典復活の変質
6 西欧キリスト教世界の分裂――宗教改革の舞台の再設定
7 「自然という書物」の改訂――印刷と近代科学の興隆
8 結論――聖書と自然の変容

訳者あとがき
参考文献
索引


著訳者略歴

E・L・アイゼンステイン
Elizabeth L. Eisenstein

ニューヨークに生まれる。ヴァッサー・カレッジ卒業。ラドクリフ・カレッジより哲学博士号を取得。ミシガン大学のアリス・フリーマン・パーマー歴史学教授を経て、同大学名誉教授。 ...続きを読む »

※ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。
別宮貞徳
べっく・さだのり

1927年東京に生まれる。1961年上智大学大学院西洋文化研究科修士課程修了。元上智大学教授。著書『翻訳読本』、『日本語のリズム』、『複眼思考のすすめ』(以上、講談社)。『誤訳迷訳欠陥翻訳』(文藝春秋)。 ...続きを読む »

※ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。

この本の関連書


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印刷革命

「印刷革命」の書籍情報:

A5判 タテ210mm×ヨコ148mm/336頁
定価 6,264円(本体5,800円)
ISBN 4-622-01899-3 C1030
1987年12月20日発行

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