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印刷革命

THE PRINTING REVOLUTION IN EARLY MODERN EUROPE


印刷術の出現は、文字の発明以来のコミュニケーション革命である。印刷術は、手書きよりも早く、美しく、同一の書物を大量に作ることを可能にし、書物の保存力も増大した。しかし、この新技術の真に重大な影響は、実際的効用、民衆の読み書き能力の普及のみならず、人間の意識、精神活動そのものを変えてしまったことにある。
印刷術は、ルネサンスの古典復活を促がし、また印刷された各国語訳聖書は、宗教改革の舞台を設定した。近代初期ヨーロッパの広がりゆく文芸共和国、学問の王国にあっては、偉大な印刷者たち、グーテンベルクをはじめ、イタリアのマヌティウス、オランダのプランタン、フランスのエティエンヌ等に出会う。コペルニクス、ガリレイの〈天才の世紀〉の知的環境に、彼らの印刷工房から生まれた書物を欠かすことはできない。中世から近代へ、この歴史的転換に、印刷術は大いなる役割を演じたのである。
アイゼンステイン女史は、印刷術を軸として展開する文化の変容を描いた。豊富な図版をともなったテクストは、活字文化の起原を探求し、20世紀のメディア革命の理解にも深い示唆を与えるであろう。


「印刷革命」の著訳者:

E・L・アイゼンステイン
Elizabeth L. Eisenstein
ニューヨークに生まれる。ヴァッサー・カレッジ卒業。ラドクリフ・カレッジより哲学博士号を取得。ミシガン大学のアリス・フリーマン・パーマー歴史学教授を経て、同大学名誉教授。著書『印刷機――文化変容の一作用因』(1979)で、エマーソン賞受賞。
※ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。
別宮貞徳
べっく・さだのり
1927年東京に生まれる。1961年上智大学大学院西洋文化研究科修士課程修了。元上智大学教授。著書『翻訳読本』、『日本語のリズム』、『複眼思考のすすめ』(以上、講談社)。『誤訳迷訳欠陥翻訳』(文藝春秋)。『「不思議の国のアリス」を英語で読む』(PHP研究所)。『英文の翻訳』(大修館書店)ほか。訳書 ベイター『ルネサンス』(富山房)、『チェスタトン著作集』(春秋社)、『イヴリン・ウォー作品集』(八潮出版社)、ミルワード『イギリス人と日本人』(講談社)ヒース『音楽――人生の喜び』(日貿出版社)、メニューヒン『人間と音楽』(日本放送出版協会)ほか。
※ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。

この本の関連書


「印刷革命」の画像:

印刷革命

「印刷革命」の書籍情報:

A5判 タテ210mm×ヨコ148mm/336頁
定価 6,090円(本体5,800円)
ISBN 4-622-01899-3 C1030
2001年11月9日発行

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