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弁証法の冒険

LES AVENTURES DE LA DIALECTIQUE


「われわれがつい最近のこととしてたどってきた〈弁証法の冒険〉とは、弁証法が――それは原理的に多くの中心と多くの入口をもった思想であり、そのすべてを究めるには時間が必要なのだから――当然経験しなければならぬ自己誤認のことである。マックス・ヴェーバーは、文化という名のもとに、あらゆる歴史の最初の凝集力を再発見していた。ルカーチは一個の現前する現実、すなわちプロレタリアートのうちにあらゆる意味が再発見されるときに、みずからを閉ざすような一つのサイクルのうちに全歴史を閉じこめることができる、と信じていた。だがこうした歴史的事実は、それがまず哲学的意識によって「用意され」ていたからこそ、またそれが否定性の象徴であるからこそ、普遍的歴史を回復するのだ」(本書282頁)


「弁証法の冒険」の著訳者:

モーリス・メルロ=ポンティ
Maurice Merleau-Ponty
1908年フランスに生まれる。1926年エコール・ノルマル・シュペリュール入学。在学中サルトル、ボーヴォワール、レヴィ=ストロースらと知り合う。1930年哲学教授資格試験に合格。その前年にフッサールのソルボンヌ講演、1935-39年には高等研究院におけるコジェーヴのヘーゲル講義を聴講。ルーヴァンのフッサール文庫に赴き、遺稿を閲覧したのは1939年。第二次大戦中は従軍・レジスタンス活動を経験した。1945年、学位論文として同年刊の『知覚の現象学』および『行動の構造』(1942)を提出、博士号を受ける。1946年、サルトルらとともに「レ・タン・モデルヌ」創刊。1948年リヨン大学教授、1949年パリ大学文学部教授を経て、1952年コレージュ・ド・フランス教授に就任。1961年、パリの自宅で執筆中、心臓麻痺のため死去。著書『ヒューマニズムとテロル』(1947)『意味と無意味』(1948)『弁証法の冒険』(1955)『シーニュ』(1960)など。没後『見えるものと見えないもの』(1964)『世界の散文』(1969)、コレージュ・ド・フランス講義録などが刊行されている。
※ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。
滝浦静雄
たきうら・しずお
1927年生まれ。1951年東北大学文学部卒業。東北大学名誉教授。著書『時間』『言語と身体』『ウィトゲンシュタイン』(以上、岩波書店)『想像の現象学』(紀伊国屋書店)『メタファーの現象学』(世界書院)、訳書リクール『意志的なものと非意志的なもの』(全3巻)ゲーレン『人間学の探究』(以上、共訳、紀伊国屋書店)ほか。
※ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。
木田元
きだ・げん
1928年生まれ。1953年東北大学文学部卒業。中央大学名誉教授。著書『現象学』『メルロ=ポンティの思想』『哲学と反哲学』『ハイデガーの思想』『ハイデガー「存在と時間」の構築』『偶然性と運命』(以上、岩波書店)『反哲学史』(講談社)『哲学以外』(みすず書房)『哲学の余白』(新書館)『最終講義』(作品社)、訳書フッサール『ヨーロッパ諸学の危機と超越論的現象学』(共訳、中央公論社)アドルノ『否定弁証法』(共訳、作品社)ほか。
※ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。
田島節夫
たじま・さだお
1925年兵庫県に生まれる。1949年東京大学文学部卒業。東京都立大学名誉教授。著書『フッサール』(講談社)、『現象学と記号論』(世界書院)。訳書 ベルグソン『物質の記憶』(白水社)、レヴィ=ストロース他『レヴィ=ストロースの世界』(共訳、みすず書房)、レヴィ=ストロース『構造人類学』(共訳、みすず書房)ほか。
※ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。
市川浩
いちかわ・ひろし
1931年京都に生まれる。1954年京都大学文学部卒業。著書『精神としての身体』(勁草書房)、『身体の現象学』(河出書房新社)、『〈身〉の構造』(青土社)、『世界さがしと私さがし』(岩波書店)、『ベルグソン』(講談社学術文庫)ほか。
※ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。

この本の関連書


「弁証法の冒険」の画像:

弁証法の冒険

「弁証法の冒険」の書籍情報:

A5判 タテ210mm×ヨコ148mm/376頁
定価 6,615円(本体6,300円)
ISBN 4-622-01937-X C3010
1972年5月25日発行

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