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成長の個体差

ヒトの成長直線をめぐって


推計学者として知られる著者はこの20年来、ヒトの個体差を計量化し、その法則性をもとめる仕事をつづけてきた。それは、基本的生命過程の定義からそのモデルまで、いくつかの具体例をも含め、ここに計量的にまとめられた。
出発点は薬害での個体差であった。遺伝学的に適当な物差しを選ぶと、生命現象に本質的な体内物質の濃度の個体差はきわめて小さなことが見出された。個体差の合理的な物差しを見つけること、そしてその経験法則を探すこと。この医学の計量化の第一歩から、成長直線、乳歯萌出点列、アルコール代謝等の線形化がなされた。その経験法則が正しいなら、何が予測できるかを考え、その予想を確かめること。成長直線からは、予想どおり、個体によらない思春期の不動点の存在が確認され、その実体の解明が未来に待たれる。また、成長の異常の早期発見などの可能性にも満ちている。
正常成長では推計値と実測値とが2、3ミリしか違わないことを見て、一見複雑な人間が簡単な自然法則に従っているのを知ると、驚きと感動をすら覚えることだろう。


「成長の個体差」の著訳者:

増山元三郎
ますやま・もとさぶろう
1912年小樽市に生まれる。1937年東京帝国大学理学部物理学科卒。中央気象台衛生気象掛創設。1939年東京大学医学部物療内科教室嘱託。1944年文部省統計数理研究所創設。第三部兼任所員。1952-3年インド統計研究所客員教授。1965年ノース・カロライナ大学統計学部客員。1966年アメリカ・カトリック大学数学科統計研究室教授。1970-88年東京理科大学理学部応用数学科教授。著書『デタラメの世界』(1969)、『数にかたらせる』第2版(1970)、『実験計画法』(1976)、以上、岩波書店、『少数列のまとめかた』1,2(1977-78)、竹内書店新社、『コンピュータのぶひんになりたくない学生諸君へ』(1987)、みすず書房、ほか。
※ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。

この本の関連書


「成長の個体差」の画像:

成長の個体差

「成長の個体差」の書籍情報:

四六判 タテ188mm×ヨコ128mm/104頁
定価 3,150円(本体3,000円)
ISBN 4-622-02492-6 C1040
1994年10月15日発行

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