量子論
QUANTUM THEORY
量子論は、古典論が解決の糸口さえ見出せなかった広範囲にわたる実験結果を正確に説明しようとする物理学者のたゆまぬ努力の所産である。そして、量子論は単にその科学的知識としての内容においてばかりではなく、知識を表現するための概念の組み立てにおいても革命的な変化をもたらしたのである。しかし、この事実は必ずしも一般に認識しているとはいえない。古典論で扱う比較的図示しやすく描像を描きやすい内容と、量子論特有の抽象的・数学的形式とがあまりにもかけはなれたものであるために、物質の量子論的性質についての日常の具象的な意味での理解は放棄されがちである。しかし、量子論の物理的解釈をいっそう押し進めることによって量子論の結果を定性的・具象的概念によって表現することも可能である。本書は、量子論の物理的描像を定式化したものとして画期的な名著である。
「量子論」の著訳者:
目次
第I部 量子論の物質的定式化
1.量子論の起原
2.初期量子論の展開
3.波束とde-Broglie波
4.確率の定義
5.不確定性原理
6.物質の素粒子性と波動性の対立
7.導入された量子的な諸概念の総括
8.物質の量子的本性の物質的描像を組立てる試み
第II部 量子論の数学的定式化
9.波動函数、演算子、Schrodinger方程式
10.ゆらぎ、相関、固有函数
第III部 簡単な体系への応用.量子論の定式化の一層の拡張
11.箱型ポテンシャルに対する波動方程式の解
12.量子論の古典的極限WKB近似
13.調和振動子
14.角運動量と3次元の波動方程式
15.動径方程式の解、水素原子、磁場の効果
16.量子論のマトリックスによる定式化
17.スピンと角運量
第IV部 Schrodinge方程式の近似的解法
18.摂動論、時間に関係する摂動と時間に関係しない摂動
19.縮退のある場合の摂動論
20.瞬間的摂動と断熱的摂動
第V部 散乱の理論
21.散乱の理論
第VI部 観測過程の量子論
22.観測過程の量子論
23.量子的概念と古典的概念との関係
あとがき
索引
この本の関連書
「量子論」の画像:
「量子論」の書籍情報:
- 四六判 タテ188mm×ヨコ128mm/752頁
- 定価 7,980円(本体7,600円)
- ISBN 4-622-02502-7 C3042
- 1964年5月1日発行






