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嵐の中のアルジェリア

ARGELIA EN EL VENDAVAL


アルジェリアという国の名から、私たちは何を思い浮かべるだろうか。ひとつは「革命の星」「第三世界の盟主」という希望に満ちたイメージであり、近年では流血の惨事のイメージである。両者を隔てる30年の間にいったい何が起こっていたのかということを、決して熱に浮かされることのない冷徹な洞察力をもって描き出して見せたのが、『サラエヴォ・ノート』『パレスチナ日記』に続く本書である。

革命という虚像の下で進行していた社会と文化の崩壊、工業化の失敗による農業の荒廃と経済危機、唯一党支配による縁故主義と癒着と腐敗の蔓延、将来に保証も希望も見出せない若者たちをひきつけていくイスラム原理主義運動。1990年にアルジェリアで初めて行われた複数政党による地方選挙でFISが圧勝すると、政府は選挙の無効を宣言し、民主化の試みはもろくも崩れ去る。そうしてある日突然、自分たちの国で内戦が起こっていることを知り、「アルジェリア国民は呆然とした」。

付論として「ライ・ミュージック」(1990)、「権力、商売、流血」(1997)を収めた。


「嵐の中のアルジェリア」の著訳者:

フアン・ゴイティソーロ
Juan Goytisolo
1931年、バルセローナに生まれる。フランコ体制下での創作活動の限界から1956年にパリに移住。現在、パリとマラケシュを往来しながら文筆活動を続けている。小説には『フィエスタス』(1956)、『アイデンティティーの証明』(1966)、『戦いの後の光景』(1982)、『マルクス家の系譜』(1993)、『包囲の包囲』(1995)、評論集『サラセン年代記』(1981)など。1985年、エウロパリア賞、1993年、ネリー・ザックス賞を受けた。
※ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。
山道佳子
やまみち・よしこ
1962年神戸市生まれ。上智大学大学院史学専攻博士課程単位取得退学。土佐女子短期大学非常勤講師。専攻はカタルーニャ近現代史。訳書 ゴイティソーロ『サラエヴォ・ノート』『パレスチナ日記』ほか。
※ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。

この本の関連書


「嵐の中のアルジェリア」の画像:

嵐の中のアルジェリア

「嵐の中のアルジェリア」の書籍情報:

四六変型判 タテ188mm×ヨコ118mm/136頁
定価 2,415円(本体2,300円)
ISBN 4-622-03382-8 C0036
1999年8月5日発行

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