みすず書房

マックス・ヴェーバーと日本

判型 四六判
定価 3,300円 (本体:3,000円)
ISBN 978-4-622-03639-5
Cコード C3036
発行日 1990年7月20日
備考 現在品切
オンラインで購入
マックス・ヴェーバーと日本

マックス・ヴェーバーの問題意識や方法に学んだ者として、近代世界と近代日本をどう見るか。日本に生きるわれわれはどのような課題に直面し、またそこに立ち現れてくる困難にいかに対処すべきか。
本書は、このような問いを共有する5人による慶應義塾福沢研究センター主催の連続講演の記録である。話題は、ナチズムの政治的民族神話出現の背景から、オーストリア・ドイツ・日本の農村の比較、日本の宗教意識、ヴェーバーの日本に対する見方、近代の自由の原点たるミルトン等々におよび、日本の社会的・経済的・精神的な問題情況を鮮やかに浮かび上がらせる。
講演の後の質疑応答には編者の中村勝己も加わり、白熱した討論が展開される。日本人であるとは? 日本は近代社会といえるか? ヨーロッパ的合理化と対比した日本的合理化の方向は? 東欧における市民社会の意味は?
「経済大国」日本、はたまたソ連、東欧、アジアを考える上で欠かせない視点を、本書は読者に提供するであろう。