みすず書房

アジアとの出会い

鶴見良行著作集 3

判型 A5判
頁数 482頁
定価 7,480円 (本体:6,800円)
ISBN 978-4-622-03813-9
Cコード C1336
発行日 2002年12月18日
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アジアとの出会い

「アジアは、方法として私を支えるに到っている」。本巻には、1970年代半ばから、新しいアジア学の可能性を模索し始めた著者が精力的に綴った、論考・ルポルタージュ・エッセイを一挙に収める。

ポスト・ベトナム戦争の時代は、そのままポスト・ベ平連の課題を担って始まるべき日々であった。既に「知米派知識人」という狭いカテゴリーを遙かに超えた思想を抱きつつ、彼は精力的なアジアへの旅を重ねていく……

アジアで進行しつつあった近代化=工業化のもたらす歪みを追い、その問題性に鋭く迫る著者の問いは、昨今のグローバリゼーションの波に至る、一連の動きへのラディカルな異議申し立てともなっていよう。鹿野政直氏の緻密な読みに支えられた解説「ベトナム反戦からアジア学へ」とともに、味読していただきたい一冊である。