みすず書房

フィールドノート II

鶴見良行著作集 12

判型 A5判
頁数 562頁
定価 10,450円 (本体:9,500円)
ISBN 978-4-622-03822-1
Cコード C1336
発行日 2004年2月2日
オンラインで購入
フィールドノート II

1998年11月、第1回配本『バナナ』の刊行をもってスタートした「鶴見良行著作集」も、5年を越す歳月を経て、いよいよ最終巻『フィールドノートII』をお届けする日がやって来た。本巻は第11巻『フィールドノートI』に続き、著者がアジアの旅先で綴った日誌=取材ノートの集成である。

北海道の港々を、ナマコを追って歩いた80年代半ばの旅に始まり、仲間たちと木造船をチャーターしてインドネシア・アラフラ海の島々を航海した伝説の「ヌサンタラ」号の記録、晩年、深い興味から取材行を繰り返したボルネオ・サバ州のヤシ探索まで、多彩で示唆に富む取材の一切を収める。

同時に、入念な調査を踏まえた、初の網羅的な年譜・著作目録を併録した本巻は、アジアと日本の行方を根底から追求し、かつてない独創的なスタイルを創り上げた「未来の思想家」鶴見良行の理解に資するところ大きいであろう。後は、読者諸氏が、本著作集12冊をもって、あなたの新しい探究に旅立つ番である。