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ある映画作家の旅

ロバート・フラハティ物語

THE ODYSSEY OF A FILM-MAKER: Robert Flaherty’s Story


一体いつになったら、人々は機械とともに生きるようになるのだろうか? この驚異の機械と! 新世界、夢の彼方の世界が我々の目の前にあるというのに。重要なことは、この大地、大地と人間、そして人々の魂にあるのだ――ロバート・フラハティ

現代日本を代表するドキュメンタリー映画作家、小川紳介(1936-92)は、その最晩年に、一冊の本を訳し遺していた。それは、彼が尊敬して止まない〈ドキュメンタリー映画の創始者〉ロバート・フラハティの生涯を、その妻フランシスが情熱こめて語った回想録である。

『ナヌーク(極北の怪異)』、『アラン』、『ルイジアナ物語』と絶えず移動を重ね、そこでの人々と生活を共にする中で映画を撮り続けたフラハティの苦闘の歴史は、そのまま『圧殺の森』や『三里塚』シリーズ、『1000年刻みの日時計』の傑作群を生み出した小川紳介のそれでもある。

熱い共感に満ちた訳者自らの註も含め、本書は、自然と機械と魂をめぐる感動的な〈映画への祈り〉の書として、いま結晶する。

深い理解によってドキュメンタリー映画の彼方を幻視する、山根貞男の力作解題「見ること/見せることの度合」を併せ収める。


「ある映画作家の旅」の著訳者:

フランシス・ハバード・フラハティ
Frances Hubbard Flaherty
ミシガンの銅鉱山主任、地学者ルーシアス・リー・ハッバードの娘として生まれる。カム・ラウド・ブライン・マウワーを卒業後、1914年にロバート・フラハティと結婚、以後は多年にわたり、彼と行動を共にする。フラハティ没後も二十年間、彼の映画精神の継承につとめた。
※ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。
小川紳介
おがわ・しんすけ
1936年6月25日生。1960-64年岩波映画製作所を経て、1966年『青年の海――四人の通信教育生たち』を自主製作、ドキュメンタリー映画監督としてデビューする。1967年小川プロを設立、スタッフと共に、成田空港建設反対派農民の村に生活して、1968-77年にわたり「三里塚」シリーズ七作を製作。70年代半ばより山形県上山市牧野に移住、農作業と撮影の日々が、『ニッポン国古屋敷村』(1982)『1000年刻みの日時計――牧野村物語』(1986)他の作品として結実する。1992年2月7日歿。
※ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。

この本の関連書


「ある映画作家の旅」の画像:

ある映画作家の旅

「ある映画作家の旅」の書籍情報:

四六判 タテ188mm×ヨコ128mm/208頁
定価 2,310円(本体2,200円)
ISBN 4-622-04248-7 C0074
1994年6月28日発行

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