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コレクション瀧口修造 8

今日の詩と造形


「ぼくが絵の世界に入ってきたのは、詩を書くものの立場からでした。今でも詩の世界からの使者としての気持はなくさないでいるつもりですが、日本ではすぐちっぽけな専門家に仕立てたがるのです」と言う瀧口修造は、まず詩人として出発した。しかし「私の黄色の青猫は疾っくに走り去ってしまったのだ」と朔太郎体験を語るとおり、その精神は直ちに世界の前衛へと向けられる。
ルヴェルディ、E.E.カミングズ、そして日本における最初の発見者となったガートルード・スタイン……。
本巻に収めたのは、戦後に書かれた数少ない詩論のすべてと、戦後まもなくから20年に及ぶ海外の造形芸術論である。
シュルレアリスムは別格として、瀧口が20世紀芸術の重要な成果と考えたキュビスムとアンフォルメルを中心に、文学と絵画、美術と批評の関連を問い続ける姿勢が、ここにあると言えよう。ミシェル・タピエ「別の美学について」など翻訳4篇を併収した。
月報 佐谷和彦・山口勝弘・金関寿夫


「今日の詩と造形」の著訳者:

瀧口修造
たきぐち・しゅうぞう
1903年富山県に生まれる。1923年慶應義塾大学予科に入学。1926年富永太郎・堀辰雄らの同人誌「山繭」に参加。ランボー、ブルトンから新たな啓示を受け、西脇順三郎教授の教えを受ける。1928年シュルレアリスム機関誌「衣裳の太陽」創刊。1931年慶應義塾大学英文科卒業。翌年PCL入社、約5年間勤務。1938年『近代芸術』刊。この前後の時期に、前衛芸術の紹介・翻訳・雑誌寄稿など、旺盛な啓蒙活動を行なう。1941年、特高刑事に逮捕され約8か月拘留される。1945年、自宅が被災全焼、疎開先の金沢で終戦を迎え「しびれるような解放感」を味わう。1947年「日本アヴァンギャルド美術家クラブ」結成に参加。1951年「タケミヤ画廊」開設。「実験工房」発足。美術映画研究会第一回作品「北斎」を企画、シナリオ作成。1950年代半ばから美術界の国際交流に積極的にかかわる。1960年、最初の個展「私の画帖から」。1967年『詩的実験1927-1939』刊行。1969年、詩画集『手づくり諺』ミロと共作。1973年、病身を押してフィラデルフィア美術館デュシャン大回顧展に出席。1979年、76歳で歿する。
※ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。
大岡信
おおおか・まこと
武満徹
たけみつ・とおる
鶴岡善久
つるおか・よしひさ
東野芳明
とうの・よしあき
巖谷國士
いわや・くにお

この本の関連書


「今日の詩と造形」の画像:

今日の詩と造形

「今日の詩と造形」の書籍情報:

A5変型判 タテ200mm×ヨコ148mm/472頁
定価 5,565円(本体5,300円)
ISBN 4-622-04398-X C1370
1991年10月2日発行

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