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余白の芸術

著者
李禹煥

カンバスの上に一つの点を打つと、辺りの空気が動き出す。一筆のストローク、一個の石、一枚の鉄板は、外との対応において力に漲る生きものとなり、物や空間が呼応し合って、鮮やかに響きわたる余白が生まれる――1970年代、有機的な組替えやズラしによって、外の空気を浸透させ他を受け入れる作品を精力的につくり、あるがままをアルガママにする仕事をした「モノ派」、その運動の柱として知られ、国際的に活躍する李禹煥の著作を集める。

自身の芸術について、セザンヌやマチスに始まり、ゲルハルト・リヒター、ペノーネ、若林奮、白南準ら現代芸術の旗手たち、古井由吉や中上健次などの作家たちについて、そして、ものと言葉について…

自分と、自分をとりまく外の世界。その境界にあたらしい刺激的な見方を開く。


「余白の芸術」の著訳者:

李禹煥
リ・ウファン
美術家。1936年、韓国慶南地方に生まれる。文人として知られた黄東樵から幼年期を通して詩・書・画を教わる。1956年、ソウル大学校美術大学を中退し、来日。1961年、日本大学文学部卒業。1967年、東京、サトウ画廊にて新しい試みの最初の個展、以後、前衛的な芸術表現を追求しながら国際的に活躍。1968年頃から起こった「もの派」運動の柱として知られ、パリ・ビエンナーレ、カッセル・ドクメンタ他多くの国際展に出品、デュッセルドルフ・クンストハーレ、パリ・ジュ・ド・ポム美術館、神奈川県立近代美術館をはじめ、国内外の美術館などで個展。前パリ国立エコール・ド・ボザール招聘教授、現在、多摩美術大学教授。作品集『LEE UFAN』(1986、美術出版社)、『LEE UFAN』(1993、都市出版)、『李禹煥全版画 1970-1998』(1998、中央公論美術出版)ほか。著書『出会いを求めて』(1971、田畑書店 2000、美術出版社)、『余白の芸術』(2000、みすず書房)には仏語版 Un art de la rencontre(2000, Actes sud, Arles, Paris), 英語版 The Art of Encounter(1996, 2004, Lisson Gallery, London)がある。
※ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。

この本の関連書


「余白の芸術」の画像:

余白の芸術

「余白の芸術」の書籍情報:

A5判 タテ210mm×ヨコ148mm/392頁
定価 4,725円(本体4,500円)
ISBN 4-622-04423-4 C1071
2000年11月10日発行

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