メイ・サートン・コレクション
独り居の日記
JOURNAL OF A SOLITUDE
シングルの女性として、成熟するほどにみずみずしい作品を発表したアメリカの詩人・小説家、メイ・サートン。83歳で亡くなるまで、その創作意欲は衰えを見せなかった。
さかのぼって1960年代の後半、はじめて自分の小説のなかで同性愛を表白したサートンは、大学の職を追われ、予定されていた本の出版も中止され、折しも愛の関係の降下と父親の死の直後で、失意の底にあった。やがて彼女は、世間の思惑を忘れ、ひたすら自分の内部を見つめることで新しい出発をしようと決意して、まったく未知の片田合で生活をはじめる。本書は、その頃の一年間の日記である。
ニューイングランドの美しい自然と動物たち、友人との交流、詩作、書物、生と死などをめぐる万感が、無垢な感性と作家の思索を通して文字になり、さらに、創造の時空としての孤独を見つめる穏やかな文章の水面下には、恐れ、悲しみ、喪失と、、女に禁忌とされてきた怒りの爆発を直視する“戦士”がいる。そして、彼女は言う「私から年齢を奪わないでください。働いて、ようやく手に入れたのですから」。
50冊以上の作品を世に送り、その精神のたたずまいに感応する読者を各世代に獲得しているサートンの、これはまさに代表作である。
「独り居の日記」の著訳者:
書評情報
- 野崎泉<2009年8月号:天然生活>
この本の関連書
「独り居の日記」の画像:
「独り居の日記」の書籍情報:
- 四六判 タテ188mm×ヨコ128mm/280頁
- 定価 2,940円(本体2,800円)
- ISBN 4-622-04545-1 C1098
- 1991年11月8日発行






