みすず書房

現代詩が若かったころ

シュルレアリスムの詩人たち

判型 四六判
定価 3,300円 (本体:3,000円)
ISBN 978-4-622-04588-5
Cコード C0095
発行日 1994年7月26日
備考 現在品切
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現代詩が若かったころ

「今日の詩人はフランスだけのことでなく日本の場合も、詩を考えすぎる。頭脳的になり過ぎている。時代的閉塞感が強いのはわかるが、不幸そうで、用心深く、笑いも怒りも衰弱している。ぶっこわれていないのだ……詩はとりあえず、笑いとエロスと叫び、そして挑発力があればいい」。(著者)

本書は、シュルレアリスムの詩人たちの詩作品の翻訳と、自ら詩人である著者による詳細かつ刺激的な解題=エッセーからなっている。中心に位置するのは「シュルレアリスムの教皇」たるアンドレ・ブルトンである。わけても詩篇《ファタ・モルガナ》の新訳と深い読み込みから立ち現われるこの詩人はきわめて人間的で、かつてない魅力を漂わせている。他にも、プレヴェールやクノー、マンスール、アントナン・アルトー、ルネ・シャール、エリュアール、パスなど、13人の詩人が立ち並んでみごとな星座をかたちづくっている。われわれはここに、若々しく元気のよい、もっとも今日的な「シュルレアリスム詩集」をもつことになった。

目次

序に代えて
ジャック・プレヴェール
レイモン・クノー
ジョイス・マンスール
アンドレ・ブルトン
バンジャマン・ペレ
エメ・セゼール
オクタビオ・パス
アントナン・アルトー
フィリップ・スーポー
ロベール・デスノス
ルネ・シャール
ポール・エリュアール
ルイ・アラゴン
パス再考
収録詩人のプロフィール
少し長く、少し挑発的な後記