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古典主義からロマン主義へ

18世紀英国の文学的風土

FROM CLASSIC TO ROMANTIC


アリストテレス以来、「普遍」と「典型」を、連綿として美の目標としてきた芸術の歴史は、古典主義と新古典主義の時代を境にして大きく変わる。より個人的な主観と心理学的ともいえる性向を盛り込んだロマン主義の作品が、歴史の表舞台に立ち現れてくる。そしてこの概念は、現在の我々の概念でもある。
18世紀ヨーロッパ、なかんずくイギリスにおいて、このような根本からの転換がどのようにして起こって来たのだろうか。

ベイトは、この問題に正面から取り組み、その該博な知識とダイナミックな構想力を駆使して、文芸作品と批評の森に分け入り、美の判断の基準となるもの〈=テイスト〉と理性が、どのような変容を遂げたのかを読み解いて行く。
この篤実でスリリングな作業のなかで、シェイクスピア、ジョンソン、レイノルズ、ファズリット、コールリッジ、ワーズワース等、様々なジャンルの作品が引用され、ニュートン、ロックほか、カント、ゲーテ、ルソー等、大陸の思想とも照合されて、転換期イギリスの時代と個人がみごとに描き出される。

「本書の後にも文学理論の歴史はさまざまに書かれてきた。また個別の作家の研究はますます詳細を極めたものになりつつある。しかしイギリス文学史の重要な転換期の思想的基盤を明らかにし、その移り変わりのさまを一つの流れとして描き出した本書は、文学を学ぶものにとって古典的な価値を持っている」(訳者あとがき)。


「古典主義からロマン主義へ」の著訳者:

ウォルター・ジャクソン・ベイト
Walter Jackson Bate
アメリカの英文学者。1918年ミネソタ州生まれ。1939年ハーバード大学卒業。1942年同大学にてPh.D.取得。1947年ハーバード大学助教授、1956年同大学教授となる。著書『ジョン・キーツ』(1963)および『サミュエル・ジョンソン』(1977)はともにピュリッツァー賞を受賞。また『文芸批評への序論』(1959)、『コールリッジ』(1968)その他、主として18世紀からロマン派への移行期を中心とした著書がある。編著はエール大学出版『ジョンソン全集』のうち数巻(1963、69)、プリンストン大学出版『コールリッジ全集』のうち『文学的自序伝』(ジェイムズ・エンゲルとの共編、1983)など。
※ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。
小黒和子
おぐろ・かずこ
1958年東京女子大学英米文学科卒業。1963年ワシントン大学(シアトル市)英文学専攻修士課程に入学、66年同課程修了。元東京女子大学助教授。現在早稲田大学、学習院大学、東京女子大学非常勤講師。訳書にM・H・ニコルソン『暗い山と栄光の山――無限性の美学の展開』(国書刊行会、1989)がある。
※ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。

この本の関連書


「古典主義からロマン主義へ」の画像:

古典主義からロマン主義へ

「古典主義からロマン主義へ」の書籍情報:

A5判 タテ210mm×ヨコ148mm/248頁
定価 3,780円(本体3,600円)
ISBN 4-622-04692-X C1098
1993年7月5日発行

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