みすず書房

書簡は、陸羯南の書簡および羯南宛の書簡444通を収録。原敬・谷千城・品川弥二郎・井上毅・近衛篤麿・徳富蘇峰・三宅雪嶺・正岡子規の名が見え、ジャーナリズム史・政治史の貴重な証言も含まれる。また発行停止処分と財政的困難のなかで、現実レベルで「言論の自由」の確保に努めた姿勢を読むことができる。また池辺三山・丸山幹治・長谷川如是閑による回想は、日常の行為のなかにその思想を浮彫りにする。

[1985年4月初版発行]