ロマン・ロラン全集 6【オンデマンド版】
小説 VI 魅せられたる魂 I
L’AME ENCHANTEE
判型 | 四六判 |
---|---|
定価 | 8,800円 (本体:8,000円) |
ISBN | 978-4-622-06240-0 |
Cコード | C0397 |
発行日 | 2013年5月24日 |
備考 | オンデマンド版 |
L’AME ENCHANTEE
判型 | 四六判 |
---|---|
定価 | 8,800円 (本体:8,000円) |
ISBN | 978-4-622-06240-0 |
Cコード | C0397 |
発行日 | 2013年5月24日 |
備考 | オンデマンド版 |
〈「魅せられたる魂」の主な女主人公アンネット・リヴィエールはこの女性の世代の前衛に属するが、この世代はフランスにおいて、偏見と、道づれたる男性の悪意に反抗して、独立の生活に向って困難な道をきりひらかなければならなかった。勝利は、その後、みごとにえられた。……しかし最初の突撃部隊にとっては、戦闘は辛かった。——とりわけアンネットのように、貧しく孤独で、自由な母性の危険をあえて冒そうとした女性たちにとっては。〉
(ロランの序より)
〈アンネットは、現代の多くの女性にとっては、小説の人物以上の存在である。何となれば、彼女が生きた人生——その苦しみ、その生のたたかいは、現代女性の苦しみ、たたかいそのものであり、しかも、もっとも複雑な、多様な、そして深刻な形態における表現であるからである。彼女の経てきた道の峻しさ、その感情の微妙なつよさ、その悩みの正当なふかさは、近代の女性にとっては、ほとんど避けがたい、必至のものであり、この意味において、何人にもエトランジェなものではないのである。必ずや、彼女たちはアンネットの生活の中に己が生活の一面を見出し、その歓びと悲しみをわかち、己がこころの影をアンネットの裡にみとめるにちがいない。アンネットは、彼女たちに代って生き、彼女たちに代って戦うものである。)
(訳者のことば)
「魅せられたる魂」は10数年にわたって書かれ、一つの人生の教養小説Bildungsromanであり、大河小説roman fleuveである。全3巻として、第1巻には「アンネットとシルヴィ」「夏」「母と子」(第一部)を収める。
*
(みすず書房では『ロマン・ロラン全集』を、第一次(全53巻、1947年1月—1954年10月)、第二次(全35巻、1958年11月—1966年8月)、第三次(全43巻、1979年11月—1985年12月)の三回にわたって刊行してきました。本書は、その第三次『ロマン・ロラン全集』の第5巻(1979年11月10日発行)を、2013年、オンデマンド版で復刊するものです。ここにご紹介するカバー画像は、オンデマンド版のものです)
決定版の序(1934年1月)
第一版の序(1922年8月)
一 アンネットとシルヴィ
第一部/第二部
二 夏
第一部/第二部/第三部
三 母と子(つづく)
第一部
あとがき (訳者)