みる きく よむ
REGARDER, ECOUTER, LIRE
絵を見る、音楽を聴く、そして文学を読む…。現代の文化人類学を代表する著者は、20世紀ヨーロッパ精神を具現する人物でもあり、本書では、それまでの卓越した学問的営為によって到達した知見を踏まえたうえで「人間レヴィ=ストロースの風采が、フィロゾーフ(愛智者)としての面貌が、前景に出ている」(訳者)――たとえば、17世紀フランスの画家プッサンの「グランド・ジャット島の日曜日の午後」と、プルーストの『失われた時を求めて』を並置して「時間」という問題を考え、あるいは、18世紀の聴衆を熱狂させたラモーのオペラ「カストールとポリュックス」の旋律と和音の革新性にあらためて驚嘆する、というふうに。
芸術は、人間の営みにどのような位置を占めるのだろうか? 創造の源泉は? 芸術の普遍性とは? 読者はきっと、レヴィ=ストロースの「思考の快楽」の魅力に浸り、それを共有する愉しみに次から次へと誘われることだろう。
「みる きく よむ」の著訳者:
- クロード・レヴィ=ストロース
- Claude Levi-Strauss
- 1908年ベルギーに生まれる。パリ大学卒業。1931年、哲学教授資格を得る。1935-38年、新設のサン・パウロ大学社会学教授として赴任、人類学の研究を始める。1941年からニューヨークのニュー・スクール・フォー・ソーシャル・リサーチで文化人類学の研究に従事。1959年コレージュ・ド・フランスの正教授となり、社会人類学の講座を創設。1982年退官。アカデミー・フランセーズ会員。著書 『親族の基本構造』(番町書房 1977-78)『人種と歴史』(みすず書房 1970)『悲しき熱帯』(中央公論社 1967)『構造人類学』(1972)『今日のトーテミスム』(1970)『野生の思考』(1976)『はるかなる視線』(1986、1988)『やきもち焼きの土器つくり』(1990)『遠近の回想』(共著、1991、以上みすず書房)他。
- ※ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。
- 竹内信夫
- たけうち・のぶお
- 1945年生まれ。東京大学文学部助手、明治学院大学専任講師、東京工業大学助教授、東京大学教養学部教授を経て、現在は東京大学大学院総合文化研究科教授(超域文化科学専攻)。フランス近代詩、とくにマラルメの専門的研究に従う傍ら、19世紀西欧の東洋学史を比較文化学的視点から研究。空海および日本悉曇学史にも関心をもつ。上記の研究分野における研究論文の他に、著書として『空海入門――弘仁のモダニスト』(ちくま新書、1997)、訳書として、メショニック『詩学批判――詩の認識のために』(未來社、1982,1998)パンゲ『自死の日本史』(筑摩書房、1986)レヴィ=ストロース『遠近の回想』(みすず書房、1992)ルイ・デュモン『インド文明とわれわれ』(共訳、みすず書房、1997)他がある。
- ※ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。
書評情報
- 青木保(文化人類学)
<2009年12月20日(日):毎日新聞>
この本の関連書
「みる きく よむ」の画像:
「みる きく よむ」の書籍情報:
- 四六判 タテ188mm×ヨコ128mm/240頁
- 定価 3,045円(本体2,900円)
- ISBN 4-622-07181-9 C1010
- 2005年12月19日発行
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