みすず書房

スピヴァク、日本で語る

CONVERSATIONS IN JAPAN

判型 四六判
頁数 200頁
定価 2,420円 (本体:2,200円)
ISBN 978-4-622-07447-2
Cコード C1010
発行日 2009年4月24日
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スピヴァク、日本で語る

卓越したデリダ読解で頭角を現わし、ポストコロニアル理論を牽引、近年は「複数のアジア」へと向かうガヤトリ・スピヴァク。2007年夏に日本に滞在した思想家は、傑出した知性と学問への真摯な姿勢、ユーモアたっぷりの人柄で聴衆を魅了する。本書は熱気溢れる講演の全記録である。
「ガヤトリ・スピヴァクは今回の一連の講演で、この困難な過渡期における世界的な知的営為のあり方について、ひとつの、考え抜かれた方向性を提示した。そこには、学問や政治をめぐる様々な提案、原則として私たちがみな進むべき普遍的方向性を示す道標と、ほかならぬガヤトリ・スピヴァクでなければ切り開きえなかった単独的な知的道程の痕跡とが分ちがたく交差していた」(「おわりに」鵜飼哲)
問題を一挙に解決する答が与えられることはない。あるのは真剣な知的対話への信頼だ。ガヤトリ・スピヴァクの思想に出会い、共に考えるための必読書。

目次

刊行によせて  ガヤトリ・チャクラヴォルティ・スピヴァク
はじめに——日本で出会うスピヴァク  坂元ひろ子

人文学における学問的アクティヴィズム  (本橋哲也訳)
〔応答1〕  判断力の可能性  岩崎稔
〔応答2〕  「洗練」を想像すること  李静和
比較文学再考  (新田啓子訳)
日本の研究者との対話  (竹村和子訳)
他のアジア (中井亜佐子訳)

おわりに——「怒涛の日々」を振り返って  鵜飼哲

書評情報

読売新聞
2009年6月28日(日)

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