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芸術か人生か!レンブラントの場合

L’ART OU LA VIE! LE CAS DE REMBRANDT


偉大な芸術家の作品に直面すると、わたしたちは形態の完璧さに感嘆し、それぞれの絵の意味を問うだけでは満足できなくなる。人間特有の活動に含まれるひときわ魅力的な秘密のひとつを解明する手がかりを見出したいと願わずにはいられなくなるのだ。並外れた芸術家の創作過程はどうなっているのだろうか? 人生と創作のあいだに最良の関係があるとすれば、それはどのようなものか?
ヨーロッパの歴史を通してもっとも傑出した芸術家のひとりであるレンブラントの作品と運命が、本書の骨子となっている。たどりつくところは、倫理的な卓越ではなく、完全な美こそが、彼の実存の原動力であったということである。作品は、芸術家にすべてを芸術にささげるようにもとめると、レンブラントは考えているようだ。世界の真実を明かすためには、人々に背を向ける覚悟が必要なのだ。あたかも、芸術家の自己中心主義だけが作品の寛大さを、人生の犠牲だけが芸術の不滅を保証できるとでもいうように、すべてが展開する。
哲学者トドロフによる究極の美術論。


「芸術か人生か!レンブラントの場合」の著訳者:

ツヴェタン・トドロフ
Tzvetan Todorov
1939年、ブルガリアのソフィア生まれ。哲学者、文芸批評家。1963年からフランスで活動。ロラン・バルトのもとで記号学を学ぶ。1965年『文学の理論』編訳で、ロシア・フォルマリズムをフランスに本格的に紹介。1967年『文学と意味作用』を発表、構造主義的文学研究の先駆的存在となる。国際詩学研究誌『ポエティック』編集顧問を務める。1968年からフランス国立科学研究センターに所属。1983年から1987年まで芸術・言語研究センター長。著書『小説の記号学――文学と意味作用』(大修館書店)『幻想文学論序説』(東京創元社)『象徴表現と解釈』『他者の記号学――アメリカ大陸の征服』『われわれと他者――フランス思想における他者像』(以上、法政大学出版局)『個の礼讃――ルネサンス期フランドルの肖像画』(白水社)『日常礼讃――フェルメールの時代のオランダ風俗画』(白水社)『異郷に生きる者』『絶対の冒険者たち』(以上、法政大学出版局)ほか。
※ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。
高橋啓
たかはし・けい
1953年北海道に生まれる。翻訳家。訳書 シムノン『仕立て屋の恋』( 早川文庫)、デナンクス『死は誰も忘れない』(草思社)、キニャール『アルブキウス』『音楽への憎しみ』『さまよえる影』(以上、青土社)、クローデル『灰色の魂』『リンさんの小さな子』『子どもたちのいない世界』『ブロデックの報告書』(以上、みすず書房)、ニコラ・ブーヴィエ作品集『ブーヴィエの世界』(みすず書房)、イゾ『失われた夜の夜』、ルーボー『麗しのオルタンス』(以上、創元推理文庫)など。
※ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。

目次

日常を描く
聖と俗
強烈な九年間
自画像
子供
サスキア
病気
ある思想

訳者あとがき

書評情報

横尾忠則(美術家)
<2010年1月10日(日):朝日新聞>

この本の関連書


「芸術か人生か!レンブラントの場合」の画像:

芸術か人生か!レンブラントの場合

「芸術か人生か!レンブラントの場合」の書籍情報:

A5変型判 タテ200mm×ヨコ148mm/120頁
定価 3,780円(本体3,600円)
ISBN 978-4-622-07494-6 C0071
2009年11月10日発行

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