「みすず書房」ページ内リンク

  1. 「メインメニュー」へ移動
  2. 「みすず書房の本の検索メニュー」へ移動
  3. 「本文」へ移動
  4. 「サイト利用ガイド」へ移動



人生と運命 2

ЖИЗНЬ И СУДЬБА


「人生は幸福よりも大きい。なぜなら人生は悲しみでもあるのだから」
(ユダヤ人絶滅収容所に到着した人々 第二巻46章)

ウクライナの町から狩り出され、移送列車でユダヤ人絶滅収容所に到着した人々をガス室が待っている。
生存者グループに選別されて列から離れる夫に結婚指輪とパンを手渡す妻。移送列車で出会った少年の母親がわりをするうちに、生き残る可能性を捨てて少年とガス室に向かった女性外科医──。
赤軍記者として解放直後のトレブリンカ収容所を取材したグロスマンは、ナチ占領下ソヴィエトのホロコーストの実態を最も知る人間だった。
国家と民族の栄光、一方は革命、他方は第三帝国の名のもとに、スターリニズムとナチズムが鏡像関係にあることを、グロスマンは見抜いていた。イデオロギーの力が死や拷問や収容所と結びつくとき、人々はモラルを失った。ナチの絶滅収容所特別指揮官は、私が望んだのではない、運命が手をとって導いたのだと語った。
普遍的な善の観念はイデオロギーとなって、大きな苦難をもたらす。恐怖と狂気の時代に、善意は無力だった。しかし、ささやかで個人的な、証人のいない善意は、無力だから力をもつ。それは盲目的な無言の愛であり、人間であることの意味である。
20世紀の証言が、時空を超えて届く。グロスマンの生涯をかけた哲学的思考が文学に結晶した圧巻の第二部。



著訳者略歴

ワシーリー・グロスマン
Василий Гроссман

1905-1964。ウクライナ・ベルディーチェフのユダヤ人家庭に生まれる。モスクワ大学で化学を専攻。化学技師として働いたのち、小説を発表。 ...続きを読む »

※ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。
齋藤紘一
さいとう・こういち

1943年群馬県生まれ。東京大学理学部化学科卒。在学中に米川哲夫氏にロシア語を学ぶ。通産省入省後、課長・審議官を務める。93年退官後、ISO(国際標準化機構)日本代表委員、独立行政法人理事長をへて現在、翻訳家。 ...続きを読む »

※ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。

書評情報

佐藤優<:週刊文春「文春図書館」2012年4月12日号>
池田浩士(ドイツ文学者)
<2012年4月15日(日):日本経済新聞>
沼野充義<2012年5月6日(日):毎日新聞>
小野正嗣(作家・明治学院大学専任講師)
<2012年5月20日(日):朝日新聞>
<2012年6月17日(日):読売新聞>
鈴木正美(新潟大教授)
<2012年5月6日(日):北海道新聞>
<:intoxicate (Tower Records) vol. 97>
沼野充義(東大教授・スラブ文学)
<2012年12月16日(日):毎日新聞「2012年この3冊」>

関連リンク

この本の関連書


「人生と運命 2」の画像:

人生と運命 2

「人生と運命 2」の書籍情報:

四六判 タテ188mm×ヨコ128mm/480頁
定価 4,860円(本体4,500円)
ISBN 978-4-622-07657-5 C0097
2012年2月10日発行

この本を購入する