みすず書房

シモーヌ・ヴェイユ選集 II

中期論集:労働・革命

判型 A5判
頁数 328頁
定価 5,280円 (本体:4,800円)
ISBN 978-4-622-07661-2
Cコード C1310
発行日 2012年8月24日
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シモーヌ・ヴェイユ選集 II

学窓を巣立ち、ル・ピュイの女子高等中学に赴任したヴェイユは、授業をとおして生徒たちに学問に向かう目を開かせてゆくいっぽうで、炭坑など労働の現場を訪れて労働者や労働組合の活動家たちとの交わりを重ねていく。革命的サンディカリズムを経験したヴェイユがつぎに選びとったのは、女工の生活に飛び込み、労働のうちに存する不幸と自由、尊厳の問題を考え抜くことだった。
苛酷な労働を介して、全宇宙の実在性を頭だけでなく身体で実感する日々——未熟練女工として働きながら、みずからの思考・感情と真摯に向き合うことで、それ以前にかたちづくられた思索のひとつひとつに現実世界のなかで確かな足場が与えられてゆく。
左翼非主流派のあいだに若きヴェイユの名を知らしめた長文の論考「展望 われわれはプロレタリア革命に向かっているのか」をはじめ、1930年代前半に執筆された革命と労働をめぐる論考を精選、さらに「工場日記」を加えた全12篇。

目次

凡例

同時代時事論評(1931年‐1933年)
 学習委員会の余白に
 訓話
 搾取の諸様態
 身分制の残滓
 資本と労働者
 炭鉱訪問のあとで
 ソヴィエト連邦とアメリカ
 書評 ドイツ革命の諸条件——レオン・トロツキー『そして、いま』
 祖国愛(パトリオティスム)にかんする諸考察
 勤労者の国際的祖国
 展望 われわれはプロレタリア革命に向かっているのか

工場日記 凡例

工場日記
 工場日記
 断片

工場の火花に照らされて(冨原眞弓)

事項索引
人名・作品名索引

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