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大人の本棚

林芙美子 放浪記<品切>

著者
林芙美子
解説
森まゆみ

私は宿命的に放浪者である。
私は古里を持たない。

冒頭の有名な一節で始まる林芙美子の『放浪記』は、1930(昭和5)年7月に改造社から単行本として刊行、ベストセラーとなった。その後『続放浪記』『放浪記第三部』と書き連ねた芙美子は、この第一部にもかなりの手を入れ、全三部を併せて決定版とした。現在の新潮文庫版である。
だが、社会の底に生きる若い不服従な女の生命の迸りを描いた改造社版にくらべ、現在の版は洗練された過去の物語になっているのではないか。
「原『放浪記』が一生に一度しか書けない進行形の〈青春の書〉ならば、いま流布している『放浪記』は〈成功者の自伝〉である。文庫の〈決定版〉に魅かれた人は、この〈改造社版〉を読めば、またちがう感動が得られるであろう」(巻末エッセイ・森まゆみ「立ちはだかるもの、すべて栄養――林芙美子の転々」)。
ここに改造社版『放浪記』をおくるゆえんである。



著訳者略歴

林芙美子
はやし・ふみこ

1903年5月頃、福岡県門司市で行商人、宮田麻太郎・林キクの子として生まれる。正確なところはわからない。 ...続きを読む »

※ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。
森まゆみ
もり・まゆみ

1954年東京都文京区動坂に生まれる。早稲田大学政治経済学部卒業。地域雑誌「谷中・根津・千駄木」編集人。 ...続きを読む »

※ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。

この本の関連書


「林芙美子 放浪記」の画像:

林芙美子 放浪記

「林芙美子 放浪記」の書籍情報:

四六判 タテ188mm×ヨコ128mm/280頁
定価 2,592円(本体2,400円)
ISBN 4-622-08044-3 C1395
2004年2月5日発行
<ただいま品切です>