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大人の本棚 第2期

小さな町で

DANS LA PETITE VILLE


フィリップは早すぎる死の一年あまり前から、パリの大新聞ル・マタン紙に短い物語を書いた。依頼したのはのちに劇作家になるジロドゥーである。

「わずかな枚数のうちに人生の断面が、いやときには一つの人生がみごとに描き出されている。…貧困、不幸な恋、病気、老年、死――こうした暗い題材を扱いながらも、フィリップはどこかにとぼけたようなおかしみ、人生そのものの諧謔をしのびこませるのを忘れない。そのエスプリというか奇妙なやさしさ、人生を低い視点から、狭く限って、鋭く眺める、そこが日本人の感受性、美意識に合ったのではないか。」(訳者)

小さな町セリイを舞台にした短編集28篇の全訳に『朝のコント』からの5篇を付した改訳決定版。


「小さな町で」の著訳者:

シャルル=ルイ・フィリップ
Charles-Louis Philippe
1874年生まれ。フランスの作家。セリイという小さな町に木靴職人の子として生まれる。リセ卒業後パリに出て、市役所勤めのかたわら創作活動。娼婦との同棲体験から生まれた小説『ビュビュ・ド・モンパルナス』を発表。ラルボー、ジッド、エリ・フォールらと交友をもつ。夭折の晩年、ジロドゥーの依頼によって「ル・マタン」紙に書いたコントが、本書と『朝のコント』として死後出版された。日本での人気は格別である。1909年歿。
※ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。
山田稔
やまだ・みのる
1930年、門司に生まれる。作家。著書『コーマルタン界隈』(みすずライブラリー)『北園町九十三番地 天野忠さんのこと』(編集工房ノア)『ああ、そうかね』(京都新聞社)『あ・ぷろぽ』(平凡社)ほか。訳書 ゾラ『ナナ』(河出書房新社)『フランス短篇傑作選』(岩波文庫)グルニエ『フラゴナールの婚約者』(みすず書房)ほか。
※ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。

この本の関連書


「小さな町で」の画像:

小さな町で

「小さな町で」の書籍情報:

四六判 タテ188mm×ヨコ128mm/272頁
定価 2,520円(本体2,400円)
ISBN 4-622-08045-1 C1397
2003年12月10日発行

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