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大人の本棚 第3期

スピノザ エチカ抄


バートランド・ラッセルは言っている。「大哲学者のなかで、スピノザほど気高くて愛すべき人はいない。倫理的にも最高だ。」無神論者として、死後もしばらくはその名を口にするのが憚られていたスピノザ。しかし彼はよみがえった。レッシングやゲーテ、ノヴァーリス、ハイネ。ロマン派の詩人たち、ジョージ・エリオット。そして20世紀には、フロイト、ジョイス、ボルヘス、ドゥルーズ……。
著作のうちでもとりわけ『エチカ』は、読む者を惹きつけてやまない。神=自然を説きながら、人間の自由、真の幸福について、ユークリッド幾何学の形式にしたがってスリリングに論証してゆく『エチカ』。「すべて耀きのあるものは希有であるのに見合って困難でもあるのだ」という結語に向かうこの大古典の新訳登場。


「スピノザ エチカ抄」の著訳者:

ベネディクトゥス・デ・スピノザ
Benedictus de Spinoza
1632年11月24日オランダ、アムステルダムのユダヤ人居住区で商人の家に生まれる。ヘブライ語名バルッフ(Baruch)。両親はポルトガルでキリスト教へ改宗したのちオランダに移住し、ユダヤ教の信仰生活を回復したユダヤ人(マラノスと呼ばれる)。ユダヤ教会内で早くから俊才として注目されたとも伝えられるが、1656年7月27日、23歳のときに破門を受ける。破門ののち、レンズの研磨で生計を立てたと伝える伝記もある。友人・弟子のサークルとつながりを保ちながら、ライデン近郊レインスブルフ、ハーグ近郊フォールブルフと転居を経て、ハーグに移る。ハイデルベルク大学教授招聘の申し出を断った。1677年2月21日ハーグで歿す。同年、「エチカ」を含む『遺稿集』が刊行される。他の著作は「デカルトの哲学原理」、「神学・政治論」、「知性改善論」(未完)、「政治論」(未完)、「神、人間とそのさいわいについての短論文」など。
※ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。
佐藤一郎
さとう・いちろう
1952年東京生まれ。東京大学文学部卒業。NHKで2年余り記者として勤めた後、東京都立大学大学院に入り、同博士課程中退。現在、山梨大学教育人間科学部教授。著書『哲学的冒険――形而上学へのイニシアシオン』(丸善)『個と無限――スピノザ雑考』(風行社)『真理の探究――17世紀合理主義の射程』(共著、知泉書館)。論文「内と外へのまなざし――スピノザの哲学への一つの近づき」(日本哲学会編『哲学』57号)「哲学するジャコメッティ――「夢・スフィンクス楼・Tの死」」(『みすず』447号)など。
※ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。

目次

第一部 神について
第二部 精神の自然の性と起源について
第三部 感情の起源と自然の性について〔抄〕
第四部 人間の奴隷状態、あるいは感情の勢力について〔抄〕
第五部 知性の力、あるいは人間の自由について
訳注
あとがき

この本の関連書


「スピノザ エチカ抄」の画像:

スピノザ エチカ抄

「スピノザ エチカ抄」の書籍情報:

四六判 タテ188mm×ヨコ128mm/320頁
定価 2,940円(本体2,800円)
ISBN 978-4-622-08074-9 C1310
2007年3月23日発行

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