ロラン・バルト著作集 2
演劇のエクリチュール
1955-1957
OEUVRES COMPLETES
第二作『ミシュレ』を刊行し、新進批評家としての位置を確立したバルト。学生時代に「ソルボンヌ古代演劇グループ」を創設したほどの演劇好きだった彼は、『テアトル・ポピュレール(民衆演劇)』誌の編集委員として、演劇批評に力をそそぐようになる。そしてブレヒトの「ベルリナー・アンサンブル」のパリ公演はバルトに決定的な影響をあたえた。その軌跡を示す数多い演劇論のほか、サルトルの戯曲『ネクラソフ』の擁護、『ペスト』をめぐるカミュとの論争など初訳論文52編を収める。1957年に『アナール』誌に発表された「衣服の歴史と社会学」はソシュール言語学との遭遇、社会記号学という新たな道に踏み入るバルトの姿を明かしている。緊張と期待にみちた時期の批評集。
「演劇のエクリチュール」の著訳者:
- ロラン・バルト
- Roland Barthes
- 1915年生まれ。フランスの批評家・思想家。1953年に『零度のエクリチュール』を出版して以来、現代思想にかぎりない影響を与えつづけた。1975年に彼自身が分類した位相によれば、(1)サルトル、マルクス、ブレヒトの読解をつうじて生まれた演劇論、『現代社会の神話(ミトロジー)』(2)ソシュールの読解をつうじて生まれた『記号学の原理』『モードの体系』(3)ソレルス、クリテヴァ、デリダ、ラカンの読解をつうじて生まれた『S/Z』『サド、フーリエ、ロヨラ』『記号の国』(4)ニーチェの読解をつうじて生まれた『テクストの快楽』『彼自身によるロラン・バルト』などの著作がある。そして『恋愛のディスクール・断章』『明るい部屋』を出版したが、その直後、1980年2月25日に交通事故に遭い、3月26日に亡くなった。バルトの単行本はすべて、みすず書房から刊行される。
- ※ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。
- 大野多加志
- おおの・たかし
- 1952年生まれ、1979年東京大学文学部卒業。1986年早稲田大学人文科学研究科博士課程修了。フランス文学専攻。現在、東洋学園大学人文学部教授。訳書 『ナダール――私は写真家である』(共訳、筑摩書房)ユゴー『レ・ミゼラブル』(共訳、偕成社)マッコルラン『恋する潜水艦』(共訳、国書刊行会)ほか。
- ※ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。
- 石川美子
- いしかわ・よしこ
- 1980年、京都大学文学部卒業。東京大学人文科学研究科博士課程を経て、1992年、パリ第VII大学で博士号取得。フランス文学専攻。現在、明治学院大学教授。著書『自伝の時間――ひとはなぜ自伝を書くのか』(中央公論社)『旅のエクリチュール』(白水社)ほか。訳書 モディアノ『サーカスが通る』(集英社)フェーヴル『ミシュレとルネサンス』(藤原書店)『記号の国』(ロラン・バルト著作集7、みすず書房)『新たな生のほうへ』(ロラン・バルト著作集10、みすず書房)ほか。
- ※ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。
この本の関連書
「演劇のエクリチュール」の画像:
「演劇のエクリチュール」の書籍情報:
- A5変型判 タテ200mm×ヨコ148mm/304頁
- 定価 4,410円(本体4,200円)
- ISBN 4-622-08112-1 C1310
- 2005年5月2日発行