大隈重信関係文書 5
くろ―さと
| 判型 | A5判 |
|---|---|
| 頁数 | 382頁 |
| 定価 | 11,000円 （本体：10,000円） |
| ISBN | 978-4-622-08205-7 |
| Cコード | C3021 |
| 発行日 | 2009年3月5日 |
大隈重信関係文書 5
「閣下の恩恵を蒙る者は恐く其美を挙て其欠を責る者なかるへし。今友厚は従来の鴻恩万分一を報せん為め閣下の短欠を述て赤心を表す。閣下高明失敬を恕せよ。第一条 愚説愚論を聞くことに能く堪へし。第二条 己と地位を不同る者、閣下の見と其論説する処五十歩百歩なる時は、必す人の論を賞て是を採用すへし。第三条怒気怒声を発するは其徳望を失する原由也。第四条 事務を裁断する、其勢の極に迫るを待て之を決すへし。第五条 己其人を忌む時は其人も亦己を忌むへし。故に己の不欲人に勉て交際を弘められん事を希望す」
大隈の友人で、東の渋沢栄一と並び称された西の財界人、五代友厚は、このように大隈の短所を挙げながら、叱咤激励した。
本巻には、五代の一五八通におよぶ書翰を中心に、黒田清隆、郷純造、後藤象二郎、後藤新平、近衛篤麿、小松原英太郎、小村寿太郎、西園寺公望、西郷隆盛、西郷従道など104名・579通を収録。