みすず書房

ベンヤミン/アドルノ往復書簡 下

始まりの本

1928-1940

BRIEFWECHSEL

判型 四六変型
頁数 296頁
定価 3,960円 (本体:3,600円)
ISBN 978-4-622-08362-7
Cコード C1310
発行日 2013年6月25日
備考 現在品切
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ベンヤミン/アドルノ往復書簡 下

出口のない状況にあって、ぼくはそれに、けりをつけるほかなくなっている。ぼくが生を終えようとしているのは、誰ひとりとしてぼくを知る者のいない、ピレネー山中の小さな村のなかだ。
あなたにお願いするが、ぼくの思いをぼくの友人のアドルノに伝え、ぼくが置かれることとなった状況を、かれに説明してやってほしい。書ければ書きたかった手紙という手紙を書くだけの時間が、ぼくには残されていないのだ。
(ベンヤミン最期のアドルノへの伝言)

「最良の思考はいつでも、私たちが完全には考えることのできない思考です」(アドルノ)
手紙という形式が思考を深め、互いの生の証しとなった最高の哲学的ドキュメント。解説・森田團