みすず書房

■四六判上製カバー装
■各巻平均300頁

いまこそ、神谷美恵子――神谷美恵子の思索、その生きる姿勢は、現代だからこそ、新鮮なかがやきを放っています。病めるものに寄せる思いと実践のなかから紡ぎ出された言葉の数々。永遠の書『生きがいについて』をはじめ、刊行後数十年を経てなお古びることのない一連の著作を、新に編集したコレクション5冊。あわせて、その人と生涯を写真と文字でハンディにまとめた『神谷美恵子の世界』もお届けします。英文学から、医学へ、さらには精神医学から病跡学へ、ときに迷いながらも、自らの信じる道を貫いた神谷美恵子(1914-1979)の人生。ハンセン病の患者さんとの出会いや交流、長島愛生園での実践と思索の日々。一人の女性として、また妻として母として、日常の雑事を生き抜いた生活者としての側面。神谷美恵子は、そのすべてを「書くこと」で表現しようとした。その生き方は、著作をとおして、また雑誌やテレビを通じて、多くの人の感動を呼んできた。このコレクションは、その主要な著作を新たに編集、各巻末に著者の未公開の文章と解説を加え、著者ゆかりの人々へのインタビューやエッセイなどを付録にして、読者に近づきやすい神谷美恵子を提供しようとするものである。

  • 未発表資料、単行本未収録作品を各巻に収録
  • 各巻に解説を付す
  • 各巻付録つき
  • 読みやすい大きな活字、軽快な造本、新鮮な装丁

神谷美恵子(かみや・みえこ)

1914年岡山に生まれる。1935年津田英学塾卒、コロンビア大学に留学。1944年東京女子医専卒、同年東京大学医学部精神科入局。1952年大阪大学医学部神経科入局。1957年-72年長島愛生園勤務。1960年-64年神戸女学院大学教授。1963年-76年津田塾大学教授。医学博士。1979年10月22日没。