みすず書房

■菊判クロス装貼函入
■平均450ページ

すこぶるつきの自由人の全貌――
彼は21世紀に生きる権利がある。辻まことが発表した文章を、若き日の「エレンブルグに会う」から遺稿まで、初出の順に収める。挿画は初出時のオリジナルを採用。『虫類図譜』『ノイローゼよさよなら』など代表作のほか、単行本未収録であった風俗漫画、カリカチュアも網羅し、辻まことの全貌が一望できる。

  • 辻まことが発表したすべての文章を、若き日の「エレンブルグに会う」から初出の順に収める。装画も初出時のオリジナルを採用
  • 第3巻・第4巻は池内紀の編集。また、全巻に書き下ろしの解説を付す

辻まこと(つじ・まこと)

1913年福岡生まれ。本名、辻一。父は辻潤、母は伊藤野枝。1928年、父とともに渡仏し、およそ1年間パリに遊ぶ。1943年、陸軍兵士として中国に渡る。戦後、日本アナキスト連盟機関紙「平民新聞」に挿絵・風刺画文を寄稿。フリーのグラフィック・デザイナーとして多くの作品を描き、アイロニックな広告も評価が高い。山登りやスキーを愛したことでも知られる。1975年歿。著書に『虫類図譜』『山からの絵本』『辻まこと全画集』など。