みすず書房

ニコス・カザンツァキ

Nlkos Kazantzaki

1883年クレタ島のイラクリオンに生れる。反トルコ解放戦争の下に少年期を送り、アテネ大学で法律を学ぶ。1907年からヨーロッパ各地を巡り、パリでベルグソンを聴講して大きな影響をうけ、ニーチェにも関心をよせる。一時帰国の後、ドイツ、ソビエト、パレスチナ、エジプトなどへの旅を繰り返し、1935年には日本や中国を訪れている。第二次大戦時はナチ占領下のギリシアで過した。1945年閣僚の一人となりユネスコにも関与するが、1946年故国を離れ、再び帰ることはなかった。1957年フライブルクに歿す。作品『禁欲』(1927)、『石の庭』(1936、邦訳、読売新聞社、1978)、『オデュッセイア』(1938)、『その男ゾルバ』(1942、邦訳、恒文社、1979)、『兄弟殺し』(1945、邦訳、読売新聞社、1978)ほか。