みすず書房

ライオネル・トリリング

Lionel Trilling

ニューヨーク生まれのユダヤ系批評家。コロンビア大学を卒業後、母校に戻って48年から英文学および比較文学の教授を務める。ニュー・クリティシズムの拠点である『ケニヨン・レヴュー』誌や左翼系の『パーティザン・レヴュー』誌の編集に参加したが、やがて袂を分かち、ヒューマニスト的モラリスト的立場から批評活動を展開した。著作として、『マシュー・アーノルド』(博士論文、1939)や本書『E.M.フォースター』(1943)のほか、評論集に『自由主義的想像力』『フロイトと現代文化の危機』(1956)『誠実とほんもの』(1972)、さらに知識人の苦悩を描いた思想小説『旅路のなかばに』(1947)などがある。