みすず書房

ベルナール・デュシャトレ

Bernard Duchatelet

ブレスト大学名誉教授。同大学で1968年から1995年まで、19世紀、20世紀フランス文学を教えた。1983年、文学部内に「20世紀小説研究センター」を創設し1992年までセンター長。また1987年から1995年までは「19-20世紀初刊研究センター」(フランス国立科学研究センターの一部門)を率いた。博士論文は『ジャン‐クリストフ』の生成の研究(Les debuts du Jean-Christophe (1886-1906): Etude de genese, 1975)。その後は『ジャン‐クリストフ』の小説的・戯曲的ほか多側面への研究を行う。2002年に一部未公刊資料を用いた『ロマン・ロラン伝』(村上光彦訳、みすず書房、原題Romain Rolland tel qu’en lui-meme『あるがままのロマン・ロラン』)を刊行、人として、作家としてのロランに関する既存の知識を一新した。同書は同年度のピエール‐ジョルジュ・カステックス賞(フランス学士院倫理・政治学アカデミーの文学賞)を受賞した。ロマン・ロランに関する著書として、ほかにRomain Rolland. La Pensee et l’Action (1997) がありその他数多くのロマン・ロランに関する文章をロマン・ロラン関係誌に発表している。ロラン以外にも、とくに書簡文作家に興味をもち、『ロジェ・マルタン・デュ・ガール一般書簡集』(ガリマール)の最後の3巻(8、9、10巻)など、多くの書簡や未公刊文書の編纂に力を注いでいる。