みすず書房

土門拳

どもん・けん

1909年山形県生まれ。戦後を代表する写真家。1933年、宮内幸太郎写真場に入門。1935年、名取洋之助が設立した日本工房に入社、報道写真家として出発する。戦後はリアリズム写真を提唱し、多くのプロおよびアマチュア写真家に影響を与える。1953年『風貌』、1958年『ヒロシマ』、1960年『筑豊のこどもたち』を刊行し、国内外で高い評価を得る。1959年、筑豊の炭田地帯を取材後に脳出血に倒れる。回復後は「古寺巡礼」の撮影を開始、1963年『古寺巡礼 第1集』を刊行。1968年、取材中に脳出血に倒れる。その後リハビリに励み、退院後は車椅子で撮影を続ける。1973年、紫綬褒章を受賞。1974年、車椅子で『古寺巡礼 第5集』の撮影旅行を開始。1979年に脳血栓で倒れ、昏睡状態が11年続く。1981年、毎日新聞社が土門拳賞創設。1983年、故郷の酒田市に土門拳記念館開館。1990年、80歳で逝去。