みすず書房

ジャロン・ラニアー

Jaron Lanier

科学者/エンジニア/ミュージシャン/作家。80年代にVRテクノロジーのスタートアップであるVPLリサーチ社を創業。VPL社はVRを世界で初めて商業製品化した企業の一つとなり、アバターやマルチパーソナルなVR体験、外科手術シミュレーションなど、主要なVRアプリケーションの原型を開発した。その功績から「VRの父」とも呼ばれ、VPL社を退いて以降もVRテクノロジーの唱導やデジタル環境のあり方への提言を続けている。シリコングラフィックス社の客員研究員などを経て、2006年よりマイクロソフト社の社外研究者、およびカリフォルニア大学バークレー校起業家・技術センター(CET)客員教授などを務める。2009年よりマイクロソフトリサーチ所属。09年、IEEE(米国電気電子学会)のLifetime Career Awardを受賞。ニュージャージー工科大学で名誉博士号を取得したほか、カーネギーメロン大学のWatson Awardを受賞。2018年にWIRED誌は「The 25 most influential people in the previous 25 years of tech history」の一人に挙げている。著書に、You Are Not a Gadget(Knopf, 2010)〔『人間はガジェットではない』(早川書房)〕、Who Owns the Future(Simon & Schuster, 2013)、Dawn of the New Everything(Henry Holt, 2017)〔『万物創生をはじめよう』(みすず書房)〕、Ten Arguments for Deleting Your Social Media Accounts Right Now(Henry Holt, 2018)〔『今すぐソーシャルメディアのアカウントを削除すべき10の理由』(亜紀書房)〕がある。2014年、ドイツ出版協会平和賞受賞。ミュージシャンとしてはピアノ、テルミンなどの電子楽器のほか、民族楽器を愛好して1000種以上の民族楽器を収集している(尺八が最愛の楽器の一つ)。演奏にVRを先駆的に用いた彼のバンドChromatophoriaは、モントルー・ジャズ・フェスティバルにも出演した。