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法社会学の基礎理論

GLUNDLEGUG DER SOZIOLOGIE DES RECHTS


本書の名は、法社会学の古典的名著として法律関係者にあまねく知られている。しかし、その内容の深さと広さのゆえに翻訳は至難のわざとされ、これまでいくつかあった試みも、冒頭の部分訳のみで終わっていた。この明快な初の完訳によって、その全貌は、ようやくわれわれの前に姿を現わすのである。
エールリッヒ(1862-1922)は、労働争議の発生、カルテル・トラストなどの企業組織の出現、商取引の高度化といった経済社会の生み出す諸問題に直面して、伝統的な実用法律学ではこれに対応しきれないことを悟り、法の事実に関する真の学問としての法学の構築をめざした。その努力の結晶が、彼の開拓した法社会学であり、本書なのである。
法とは何か、法学とは何か、という問いを歴史的・社会学的に追究して、著者は古代ローマから20世紀初頭に至るヨーロッパ法文化の発展を根本資料にもとづいて跡づけることになった。ローマ法、英米法、普通法法律学に対するすぐれた概観が与えられ、組織の内部秩序・人間の行為の規範としての法、国家制定法と国家外的法との関連などへの鋭利な考察に満ちている。また、社会法、高度資本主義下の取引法、利益考量論、裁判官による自由な法発見など、今日その意義がますます高まっているものも本書をその源流としているのである。
エールリッヒの生きた時代と同じく、現代、法をめぐる状況は大きく揺れ動いている。公害、環境、医療、消費者保護等々、従来の法システムが予想しなかったような問題が新たな解決を求めているのである。法知識を総動員して新しい時代の要請に応えようとしたエールリッヒの本書は、現在の法状況にも示唆するところ大であろう。


目次


はじめに
1 実用的法概念
2 社会的組織の内部秩序
3 社会的組織と社会的規範
4 社会的規範強制と国家的規範強制
5 法の事実
6 裁判規範
7 国家と法
8 法規の形成
9 法規の構造
10 正義の内容
11 ローマの法律学
12 イギリスの法律学
13 初期の普通法法律学
14 普通法法律学の歴史的傾向
15 法律学の仕事
16 国家法
17 国家と社会における法の変遷
18 法曹法の制定法化
19 慣習法の理論
20 法社会学の方法(I 法史学と法律学)
21 法社会学の方法(II 生ける法の探究)

訳註
訳者あとがき
エールリッヒ略歴・主要著作一覧
索引

[以上は各章表題のみの目次抄です]


著訳者略歴

オイゲン・エールリッヒ
Eugen Ehrlich

1862年オーストリア帝国の辺境チェルノヴィッツ(現在ウクライナ共和国)に生まれる。父はロマニスト的素養をもつユダヤ系弁護士。ウィーン大学で学び、1886年法学博士。1894年ウィーン大学私講師。 ...続きを読む »

※ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。
河上倫逸
かわかみ・りんいつ

1945年東京に生れる。京都大学法学部卒業後、同大学院法学研究科に進み、1974年同博士課程中退。京都大学法学博士。京都大学法学部教授。 ...続きを読む »

※ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。
マンフレート・フーブリヒト
Manfred Hubricht

1930年ドレスデンに生まれる。ベルリン大学哲学部を経て、ハンブルク大学で学び、1955年修了。ハンブルク大学哲学博士。同志社大学文学部客員客員教授(1981-84)。現在 京都産業大学法学部教授。 ...続きを読む »

※ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。

この本の関連書


「法社会学の基礎理論」の画像:

法社会学の基礎理論

「法社会学の基礎理論」の書籍情報:

A5判 タテ210mm×ヨコ148mm/624頁
定価 7,776円(本体7,200円)
ISBN 4-622-01764-4 C3032
1984年5月1日発行

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