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アフリカの供犠

LE SACRIFICE DANS LES RELIGIONS AFRICAINES


供犠(くぎ)―いけにえの動物あるいは人間を神霊などに捧げることは、古代から、そして世界各地にある儀礼・慣行である。しかし、誰が/何を/何に対して―/何のために/いつ/どんな仕方で/捧げるのかは、きわめて多様である。それゆえ、これは民俗学あるいは民族学、とりわけ宗教人類学の領域で、最も刺激的なテーマの一つとなっている。
著者は、まずアンリ・エペールとマルセル・モースの、またエヴァンズ=プリチャード『ヌア一族の宗教』といった業績を再検討し、供犠研究の課題と方向を示す。そして、これまで〈供犠〉として一括されてきた慣行を、二つのシステムに分ける考え方を示唆する。一つは、いわば「料理としての供犠」。この場合、極端な言い方をすれば、犠牲は儀礼的料理の材料を得るために殺されるにすぎない。もう一つは、ある社会の宇宙論的秩序を維持するために、供犠祭主(あるいは身代わり)の生命そのものを破壊しなければならない供犠である。この二つの見取り図を、本書はみごとな構造分析によって、説得的に提示している。
「多くの供犠慣行にみられる多様性と共通性に着目しつつ、きわめて広範囲に分布する社会のデータの総合が、民族誌的細部への注視を犠牲にすることなく成し遂げられているという点で、本書は他に類を見ないものとなっている」(訳者あとがき)。


目次


序文
第一章 予備的考察――ユベールとモースからエヴァンス=プリチャードまで
英国に受け継がれたユベールとモースの遺産
ギリシャおよびモフの儀礼的調理

第二章 各人相応に
精霊動物と不浄の動物(レレ)
センザンコウ祭祀
森に対するテテラおよびハムバの儀式的態度
小センザンコウと大センザンコウ(レレとレガ)

第三章 虹にはサイチョウを、ニシキヘビには黒ヒツジを、祖先にはウシを(ズル)
供犠猟および黒ヒツジの価値
ニシキヘビ神、供犠猟の犠牲
相互補完的儀礼猟
ウシと先祖への供犠
供犠の次第
水、冷たさ、そして宇宙の起源
服従させられない儀礼獣
死の叫び、祈り、そして沈黙
胆汁と糜粥
黒ヒツジの神秘

第四章 トンガのヤギ
先祖たちの場
個人的な奉献における動物
ヤギの供犠と婚姻連帯
服喪と糜粥
ヤギの供犠と祓霊
一般的象徴コード
天の黒い雄ヒツジ
料理された糜粥
糜粥、喧嘩、そしてビール
ニワトリの血、ふすま、そして離乳

第五章 供犠の舞台における王(スワジおよびルワンダ)
ルワンダにおける「救世」王と動物供犠
黒と白
地上の人間と動物
人身供犠と王の謎の死
神‐王の供犠的死

第六章 神話の中核としての供犠
ドゴンの観念
ドゴンの神話(秘伝ヴァージョン)
供犠の神話の「鍛冶屋」ヴァージョン
供犠解釈の最初の試み
去勢、割礼そして経血
三番目の人間供犠と死の起源
血の生命力
家畜の地位
供犠と農耕
白子(albino)の供犠

第七章 ドゴンの近隣諸社会
バンバラ――人間供犠への新たな照明
天界の雄ヒツジの供犠(バンバラ)
ミニャンカにおけるイヌの供犠
記号、胎盤、およびニワトリの血(グルマンチュ)

第八章 供犠の負債
「存在」と「所有」
供犠の両極
熱と冷たさ
食べることと食べられること
暫定的結論

訳者あとがき
リュック・ド・ウーシュ主要業績
参考文献
索引


著訳者略歴

リュック・ド・ウーシュ
Luc de Heusch

1927年、ブリュッセルに生まれる。 ...続きを読む »

※ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。
浜本満
はまもと・みつる

1952年、兵庫に生まれる。1982年、東京大学大学院社会学研究科博士課程修了。文化人類学専攻。現在、一橋大学教授。 ...続きを読む »

※ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。
浜本まり子
はまもと・まりこ

1951年、大阪に生まれる。1981年、東京大学大学院社会学研究科修士課程修了。文化人類学専攻。現在、福岡女子大学非常勤講師。 ...続きを読む »

※ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。

この本の関連書


「アフリカの供犠」の画像:

アフリカの供犠

「アフリカの供犠」の書籍情報:

A5判 タテ210mm×ヨコ148mm/352頁
定価 7,040円(本体6,400円)
ISBN 4-622-03795-5 C1030
1998年1月23日発行

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