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グレン・グールド発言集【新装版】

THE ART OF GLENN GOULD


グレン・グールドがこの世を去ってから35年、バッハの《ゴルトベルク変奏曲》を最初に録音してから60年以上が過ぎた。にもかかわらず、スピーカーからグールドの弾くピアノの音が流れ出すときわれわれの心は連れ出されてしまう。
いったい、この不世出のピアニスト=音楽家は、どのようにものを考え、演奏と表現を実践して、こんな独異な音楽を生み出したのだろう。本書にその答がある。

これまで刊行した『グレン・グールド著作集』『グレン・グールド書簡集』につづいて、本書に収められたのは、入手困難なインタヴュー、テレビ・ラジオ番組のための台本、未完・未定稿のまま残されたテキストなど、46編にのぼる。
バッハ、ベートーヴェン、ブルックナーなどの作曲家論、リヒテル、ワイセンベルク、ビル・エヴァンズなどのピアニスト論から、「創造プロセスにおける贋造と模倣の問題」「電子時代の音楽論」や、マクルーハンとの対話「メディアとメッセージ」まで、どこを読んでも、グールドの面目躍如、その魅力は比類がない。
日本におけるグールド研究の第一人者による、この日本語版は、遺稿「私にとって録音プロセスとは何を意味するか」を独自に加え、文献目録・註を増補、さらに貴重な写真資料も入った決定版である。

[初版2005年9月9日発行]


目次


はじめに(ジョン・P・L・ロバーツ)

前奏曲
1 思い出はぞんざいに扱うべからず、あるいは、記憶の中のトロント・シンフォニー(1972年・遺稿)

インタヴュー 1
2 私は自然児です(1959年)

敬愛する音楽家たち
3 ヨーゼフ・クリップスを讃えて(1977年)
4 スヴャトラフ・リヒテル(1978年頃)
5 ヘルベルト・フォン・カラヤン(1968年)
6 アレクシス・ワイセンベルク(1977年)
7 クラウス・オーガーマンとビル・エヴァンズ(1977年)

インタヴュー 2
8 アット・ホーム・ウィズ・グレン・グールド(1959年)

バッハ父子、ベートーヴェン、ブルックナー
9 バッハの普遍性(1961年)
10 頑固者バッハ(1962年)
11 バッハ演奏の進化(1977年)
12 カール・フィリップ・エマヌエル・バッハ(1968年)
13 純然たるベートーヴェンと編曲されたベートーヴェン(1968年)
14 ベートーヴェンといたずら書き(1967年)
15 ベートーヴェンの《悲愴ソナタ》――別の見方(1967年頃・遺稿)
16 ベートーヴェンの《ハンマークラヴィーア・ソナタ》(1971年)
17 ベートーヴェンの《テレーゼ・ソナタ》(1968年)
18 ベートーヴェンの偉大さ(1961年)
19 ブルックナー(1977年)

インタヴュー 3
20 ピアニストのままならぬ作曲活動(1959年)

ギボンズからサッリネンまで
21 ギボンズの讃美歌〈このように天使たちは歌い〉(1977年)
22 モンテヴェルディ、マントヴァの権勢(1968年)
23 メンデルスゾーンを讃えて(1977年)
24 ついにショパンとメンデルスゾーンを弾く(1970年)
25 ロシアの四人の作曲家たち(1963年)
26 シェーンベルクの遺産(1962年)
27 シベリウスとサッリネン(1977年)

インタヴュー 4
28 引退願望、作曲家への夢(1962年)

インタヴュー 5
29 ロシアに向けて語る(1964年)

芸術とメディア
30 創造プロセスにおける贋造と模倣の問題(1963年)
31 電子時代の音楽論――名誉博士号授与に答えて(1964年)
32 メディアとメッセージ――マーシャル・マクルーハンとの対話(1965年)
33 変奏の哲学(1964年)

インタヴュー 6
34 異才ピアニストの挑発的な洞察(1980年)

駆け足の回顧
35 六〇年代の音楽(1970年)

いくつかの共演
36 デュオ――ユーディ・メニューインとの対話(1966年)
37 ヘレン・ヴァンニとジュリアード弦楽四重奏団(1969年)

バッハからシェーンベルクへ
38 バッハとシェーンベルクの舞曲(1969年)
39 ヴァーグナーを編曲する(1973年)
40 シュトラウスの《カプリッチョ》と《メタモルフォーゼン》(1977年)
41 モーツァルトとヒンデミットをめぐって(1966年)
42 シュトラウス=シェーンベルク演奏会(1963年)
43 シェーンベルクの《ナポレオン・ボナパルトへの頌歌》(1967年)

インタヴュー 7
44 エクスタシーの重要性(1981年)

インタヴュー 8
45 録音アーティストとしての二十年(1981年)

終曲
46 私にとって録音プロセスとは何を意味するか(1982年・遺稿)

編者あとがき
訳者あとがき


文献目録
索引


著訳者略歴

グレン・グールド
Glenn Gould

1932年9月25日トロント生まれ。ピアニスト・思想家。幼少より楽才を示し、トロント音楽院(現ロイヤル音楽院)に学ぶ。作曲家を志すが、ピアニストとして十代よりカナダで認められる。 ...続きを読む »

※ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。
ジョン・P・L・ロバーツ
John P. L. Roberts

1930年シドニー生まれ。同地の音楽院でピアノを学ぶ。55年カナダに渡り、CBCウィニベグの音楽プロデューサーとなる。57年CBCトロントに移り、ラジオ番組を担当。 ...続きを読む »

※ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。
宮澤淳一
みやざわ・じゅんいち

1963年群馬県生まれ。86年青山学院大学国際政治経済学部(国際政治学)卒業、88年早稲田大学第一文学部(ロシア文学)卒業。早稲田大学大学院文学研究科修士課程修了、博士課程単位取得。 ...続きを読む »

※ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。

この本の関連書


「グレン・グールド発言集【新装版】」の画像:

グレン・グールド発言集【新装版】

「グレン・グールド発言集【新装版】」の書籍情報:

A5判 タテ210mm×ヨコ148mm/488頁
定価 6,912円(本体6,400円)
ISBN 978-4-622-08657-4 C1073
2017年12月7日発行

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