アフリカ眠り病とドイツ植民地主義

磯部裕幸

ドイツが植民地統治を本格化させた20世紀初頭、ある感染症がアフリカで猛威を振るった。一般に〈眠り病〉と恐れられたトリパノソーマ病である。ツェツェバエを媒介にしてヒトに広がるこの病気は、嗜眠性の髄膜炎を起こして感染者を確実に死に至らしめる。 ...