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田中眞澄『ふるほん行脚』

私は古本屋を訪ね歩く――著者の5年間の足跡

じつによく出歩くひとです。パソコンもファックスもないから、やりとりはいつもむかしながらの郵便(返信用封筒入り)で。たまにどこぞのコンビニのファックスから原稿やゲラが送られてくることもありますが、ご自宅の電話には留守電機能がついていないので、つかまえるのがけっこうむずかしい(最近、携帯電話をおもちになったので改善されましたが)。さて、いったいいずこ? その謎の一端は、本書『ふるほん行脚』で解かれることになります。文字どおり歩いていたのです。あちこちを。

じつによく読むひとです。東京都23区内は酒宴月イチ、と宣言されたこともありました。理由は、読書の時間をつくるため。最近このルールはちょっと怪しいようですが、その読書ぶり、少なくとも雑読ぶりは本書でうかがうことができるでしょう。連載スタート時、著者は「雑本哀楽」というお題を用意していたほどです。

「あとがき」で「無駄の多い無意味な戯れであったろうか」と問いつつも、田中眞澄さんはこうつづけています。「だが、そこで教えられたのは人間の剰余の部分の種々相、雑なる存在としてのおもしろさである。むしろ、自分自身をそのように自覚することであったかもしれず、視点の意外な転換、あるいは形成にもつながってゆく。そのおもしろさにひかれて、私は古本屋を訪ね歩く」――著者の5年間の足跡をたどってみれば、浮かびあがってくるのは関東平野+αの地図、いや「古本共和国」の存在、その変化と危機も映しとった1篇の映画です。ただし、どこででも、どこからでも上映可能な。





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