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2020.08.08トピックス

戦後75年

富田武『日ソ戦争 1945年8月――棄てられた兵士と居留民』
スーザン・サザード『ナガサキ――核戦争後の人生』宇治川康江訳

「ソ連の対日参戦」と、中学高校の教科書では習うかもしれません。いまから75年前の1945年8月8日にソ連が日本に宣戦布告、9日に攻撃開始。いっぽう三日前の8月6日に広島に原爆投下、9日に長崎に原爆投下、14日にポツダム宣言受諾、15日正午に玉音放送。第二次世界大戦が終結して今年で75年目の夏です。

日ソ戦争(1945年8月9日-9月2日)は明らかな戦争であったと富田武『日ソ戦争 1945年8月』は述べます。ソ連軍170万、日本軍100万が、短期間であれ戦い、日本側の死者は将兵約8万、民間人約25万、捕虜約60万を数えた。にもかかわらず「触れたくない敗戦史」ゆえに長らく放置されてきたのであると。

十年来シベリア抑留を研究してきた著者にとって、日ソ戦争史の執筆は宿願であったと書かれています。旧ソ連公文書にアクセス不可で取り組みようがなかったが、昨年6月ようやく日ソ戦争作戦文書が機密解除されると発表になり、そこで秋にモスクワに出かけると、実は数年前からロシア国防省中央公文書館(TsAMO)がデジタル・サイトで順次、情報の公開をしてきていたことが判明して「やっと日ソ戦争を正面から書けるようになった」という経緯が、「序論」に記されています。「結語」の末尾は、「著者はさらに真実を究明したいと思う」の一文で結ばれます。

参謀の戦史に代わって兵士の戦史にアクセントを置き、日本敗戦後75年目にはじめて明らかになる真実。

在庫がわずかとなっていました富田武・長勢了治編『シベリア抑留関係資料集成』も、9月下旬、新装版にて刊行いたします。

原子雲下の同日同刻から苦難とともに生きのびた長い戦後まで。全米で議論を呼び起こした包括的被爆史。
昨年小社より刊行いたしましたスーザン・サザード『ナガサキ――核戦争後の人生』宇治川康江訳を、この戦後75年の夏、ぜひご再読下さい。

繁沢敦子・神戸市外国語大学英米学科准教授よりおよせいただいたエッセイ「「共感」がもたらした70年後の奇跡」を、下記「トピックス」ページでお読みになれます。




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