みすず書房

ロジャー・ペンローズ

Roger Penrose

1931年、英国サセックス州コルチェスターに、遺伝学者ライオネル・ペンローズの子として生まれる。ロンドン大学、ケンブリッジ大学セント・ジョンズ・カレッジで数学を学ぶ。ロンドン、ケンブリッジ、プリンストン、シラキューズ、テキサス、コーネル、ライスなど英米の諸大学で教鞭を執ったのち、1973年以降、オクスフォード大学ラウズ・ボール記念数学教授職にある。1972年、王立協会会員に選出される。宇宙論におけるペンローズの定理をはじめとして、物理学・数学の多くの業績があり、王立協会メダル、アインシュタイン・メダル、イギリス物理学学会ディラック賞などを受けたほか、スティーヴン・ホーキングと共同でエディントン・メダル、ウルフ物理学賞を受賞している。2020年、ノーベル物理学賞をラインハルト・ゲンツェル、アンドレア・ゲズと共同で受賞。著書 Techniques of Differential Topology in Relativity (1973), Spinors and Space-time, 2 vols. (W. Rindlerと共著、1984-86), Quantum Concepts in Space and Time (C. J. Ishamと共著、1986)ほか。初めて一般読者のために書いたThe Emperor’s New Mind (1989、『皇帝の新しい心』林一訳、みすず書房、1994)は、1990年度の科学書賞(Science Book Prize)を受けた。他に邦訳のある著書として、『ペンローズの量子脳理論』(竹内薫・茂木健一郎訳、徳間書店、1997、ちくま学芸文庫、2006)、『心は量子で語れるか』(中村和幸訳、講談社、1999)、『心の影』(全2巻、林一訳、みすず書房、2001/2002)、『宇宙の始まりと終わりはなぜ同じなのか』(竹内薫訳、新潮社、2014)など。