友人たち/恋人たち
友愛の比較人類学
FRIENDS AND LOVERS
古代ローマの『アルス・アマトリア』から近代のスタンダールにいたるまで、愛や友情について多くの本が書かれた。しかしこの書は、人間の情感affecと正面から取り組んだ人類学者の成果として、注目をひいている。
〈愛のロマン化〉は、西欧近代とともにあった。それ故、愛にたいする態度において西欧は独特である。詩人ブレイクが「恋愛は自我のみ悦ばすことを求め、天国を侮って地獄をつくる」と透視したように、文明人の孤独化と不安は、そこに由来する。著者はいう、「まず、西欧の愛と友情にかんする一切の先入観を取り払う必要がある。この書の目的のひとつは、われわれの特殊な態度の解明のためにエキゾティックな過去と未開社会の友情表現を比較文化的に考察することである」
西欧人は心臓(ハート)を愛の座と考えるが、他方トロブリアンド島民は、それが腸の中あるいは胃の表面にあると信じる。マリでは親友同士が、友情の証に汚物を投げ合い、バンガ族王女マフワは、女性を妻にもつ……。これらの民族誌的差異と証拠は、現代人に何を語るのだろうか。
著者は、オーストラリア・タスマニア島生まれ、今はイタリアに住む。専門のアフリカ研究の他に、小説にも筆を染めている。
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「友人たち/恋人たち」の書籍情報:
- 四六判 タテ188mm×ヨコ128mm/344頁
- 定価 3,150円(本体3,000円)
- ISBN 4-622-01194-8 C1010
- 1983年4月26日発行
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